[3件並び]

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小学校の頃まで住んでいた場所の話し。
5分ぐらい歩いたところに大通りがあり、踏切がある。
その大通りに面して民家と商店が建ち並んでいる。
踏切から数えて3件、民家、美容院、民家とある。
事の始まりはどこからなのか分からないが、
まず、この3件並びの話し。
冬の5時ぐらいだったと思う。
煙たさと同じに消防車のサイレンが鳴り響き、
大通り方面に赤い炎が舞い上がっていた。
近所の友達と友達のお母さんと共に見に行くと
この3件がものすごい勢いで炎上していた。
出火元は美容院だったらしい。
3件目は同級生の家で、余ってる布団やら衣類などを学校で集めて
持って行った記憶がある。
しばらくして、その家は引っ越してしまった。

-2-
3件の場所はしばらく空き地になっていたが、
いつのまにか、建売住宅が3件出来ていた。
踏切に面した家に人が入ったが、半年もしないうちに
その家から出火してまたもや3件が全焼してしまった。
その後に3階建てのアパートが出来たが
これもまた、1年もたたないうちに全焼してしまった。
そのあと、駐車場になり、マンションの建設が始まったが、
基礎工事の時にやはり出火し、全焼してしまったが
引き続きマンション建設は行われていた。
建設途中で引っ越してしまったから、そのマンションから火事が出たかは分からない。

-3-
そして、踏切。
大通りは交通量が激しいものの、
踏切先までずっと一直線で見通しの良い道路だったが、
遮断機が下りているのに二人乗りのバイクが突っ込み、
電車に轢かれる事故、車が突っ込んで電車と衝突する事故が幾度となくあった。
飛び込み自殺は聞いたことが無い。

3件に面した大通り。
ここもなぜか、この場所だけの交通事故が絶えなかった。
私の知ってる限りでは小さい子供とおばあさんが亡くなって、
同じ学校の子が両足骨折の事故をしている。
4件目は小さなプレス工場があったが、
そこから先と反対車線と反対車線沿いの家側では
これといって何も起こっていない。
不思議なのは、そんな火災、事故が続く場所なのに
幽霊が出たとか見たとか、因縁めいた話しも全く無いことだった。
あまりにも多いので、神主さん呼んで御払いしたこともあった。
今はどうなっているのだろう。


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