「一人で平気です。・・・帰ってください。あなたのこと、もう信じられません」
でも、ここで折れたら後がない!そう思って私は必死にそう声を絞り出して、そのお肉も彼女に押し付けました。
「あら・・・どうして?」
理由、わかってるでしょうに彼女、平然と笑って、お肉も受け取ってくれないんです。
私はもう一人で殺人鬼と対峙してる気分でした。
「私が悪者になってもいいです。もうやめて下さい。帰って下さい!出て行って!!」
思わず叫ぶと、彼女は私が差し出した袋を取って、
いきなり中のお肉の袋を引き裂いて、お肉を鷲づかみにして私の口元に押し付けてたんです!!!(号泣!!しかも大マジ!!!!)
びっくりするじゃないですか、こんなこと、普通しないじゃないですか。
私、思わずその手を払いのけたら、彼女は突然無表情になって言いました。
「お肉・・・生で食べるなら、それでもいいわよ?ただし、その場合は一人で食べなさいね」
私、もうなんか気持ち悪くなってトイレ掛けこんで吐いちゃったんです。
元々ストレスがすぐ胃に来る方なので。口の中に残る血と脂の味とか、匂いがもう・・・!!!
口元を押さえて振りかえったら、彼女は私につきつけたお肉を片手に持ったまま、無表情に立って私を見てました。
サイコホラーなんてものじゃありません・・・。実物に目の前に現れられたら、もう・・・もう・・・!!
「わ、私、気持ち悪くて今料理する気分じゃないんだけど・・・」
必死に、もう絞り出すように言っても、彼女、ただじっと私を見てるだけなんですよ。
いっそ、なにか文句言われた方が(泣)。
ただ私の繰り返す言い訳だけが空回りして、最後に彼女が言ったのはたった一言。
「だから?」
・・・・・・。
続く