[蝉]
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それから数日経った三日前の日曜日のことです。
あれから何事も無く普段と同じ毎日が続いていました。
自転車で近くのコンビニへと買い物に行くことにしたのです。
曇ってはいたものの、薄い雲の向こうからジリジリと光る太陽は、
ムンムンとした熱を発していました。蝉がジーーーーーーーーと鳴いています。
最近では、蝉の鳴き声が苦手になっていました。
緩やかな坂の上にある僕の家から、自転車で坂の下にあるコンビニへ向かいました。
コンビニでジュースやお茶を買い込むと、重い袋を自転車のカゴへ入れ、来た道を帰ります。
何年も自転車で通っている道ですが、帰りの上りはいつも少し気が滅入ります。
ようやく坂の中腹まで帰ってきた僕は、なんとなくこちらへ向かって歩いてくる女性を見ました。
ああああっ!
あの女性です。間違いない。ダッフルコート着ていますから。
どうしよう、どうしよう!!!
逃げるか、引き返すか、それとも何もなかったように通り過ぎるか、頭が高速で回転します。
しかし答えが出ないまま、女と近づき、
曲がる道もなければ、折り返すにも不自然な距離になりました。
やばい、やばい、やばい、やばい。
そう思いながらも、女の顔を見てしまいました。
血だらけ…とか、そういうことはなく、普通の女。
美しくもなければ、不細工というわけでもない。笑ってもいなければ怒ってもいない。
ただ、左眉の辺りに2ミリほどの黒子があるのだけが印象的でした。
女と僕の自転車が20〜30センチの間隔をあけてすれ違い、僕は直後すぐに振り向きました。
…いない。
消えたのです。こうやって文にするとあまりにベタでありがちな話。
でも、実際に体験すると、気が狂いそうなほど怖くて怖くて意味が分からない状況です。
消えた、消えた!!!なんで…何!!何、あいつ!!!!
必死で自転車をこいで、自宅へ帰り着きました。
玄関から家へ飛んで入り、居間の母へ事細かに報告します。
「この間言ってた女がすぐそこの道にいた!」
母は眉をひそめながらも、恐らく精神的におかしな女だろう、と幽霊説を否定しました。
自室に戻り、まずベランダを確認します。
大丈夫…何もいませんでした。
クーラーをいれ、布団の上に寝転がると、少し落ち着いてきました。
でも、あれから少しずつ精神的に理不尽な疲れが襲ってきています。
またあの女とどこかで会いそうな気がする…そんな不安が本当に辛かったです。
ふと、布団の横のフローリング部分に置かれた灰皿に目がいきました。
その横にまた蝉の死骸があったのです。
「うわっ!!!」一人なのに馬鹿なくらい驚いた悲鳴を上げて飛び起きました。
半分悲壮な顔をしてティッシュに包み、一階の土間に置かれた生ゴミ入れに捨てました。
日曜日からこれを投稿した今日まで、まだ何も起こっていません。
女の姿も見ていないし、あれからは蝉の死骸もありません。
でも窓の外で蝉がジーーーーーーーっと鳴いているのを聞くと、
今まで大好きだった夏が早く終わって欲しいと思ってしまいます。
自分でインターネットのサイトなんかを見ていると、
やはり怖い話を読んで怖い気分になった精神状態は稀に何かを引き寄せることもあるそうです。
そして、霊感体質というのは、何かをきっかけに突如発現することも多いそうです。
僕はこの体験はこのスレ、そしてまとめサイトを読んだことに起因するとどこかで確信しています。
皆さんも、変に恐怖した精神状態には注意された方がいいんじゃないでしょうか?
それから霊的な知識のある方、これは特に怖がることではないのでしょうか?
ここに書いた出来事の他にも、着信履歴に残らない電話が日に3本かかってきたりします。
蝉の怨念?…よく分かりませんが実に意味不明で怖いです。
何度もすいません。
このスレの >>6
を書いたあとしばらく何もなかったのですが、
先週の木曜(8/3)の夜、PCでこのスレを覗いていたら、またあの女が出てきました。
あれからずっとPCのディスプレイに何か映っていないか気になって目を凝らすようになっていたのですが、
スレ見ながらタバコに火をつけて、またディスプレイに目をやったら女が映っていたんです。
僕の真後ろ2メートルくらい、部屋の中にボーっと立ってるんです。
顔は少し笑ってるような気もしましたし、無表情だったかもしれません。