[恐怖の一夜]
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「ワハハハハハ」

大きな笑い声が聞こえたところで私の意識はなくなりました。

彼に起こされたのは朝7時前でした。
カップルの彼氏が校庭の真ん中で倒れていて意識が無いから救急車を呼んでいる。
2人は今すぐに学校を離れろと彼氏に言われ、私と彼女は学校を後にしました。
早朝の中途半端な時間に家に帰ることもできず私は彼女のアパートにお邪魔させてもらいました。
彼女は昨夜、自分の上に誰かが乗ってぎゅうぎゅう上から押されたと話してくれました。
彼からの連絡も無く、私は昼過ぎに家に戻りました。
それから全く彼から音沙汰がなく、でも私から電話をかけるわけにもいかずモンモンとした日々を過ごしていました。
夏休みが終わる前の日、カップルの彼女から電話があり駅の近くのファミレスを指定され約束の時間に行ったら彼が座っていました。
私は彼にどうして連絡をしてくれなかったのかなどをつめより泣きました。

彼はカップルの彼氏が精神病院に入院した事、今回の事は私と彼女は現場にはいなくて
自分が宿直の夜に友人が訪ねてきて2人で肝試し感覚で武道館に入ったと校長に話をしたそうですが
信用してもらえず、2人で麻薬でもやっていたのではないか?と疑われ警察が入ってきたりで
いろいろと大変だったそうです。
そして、今回のことで学校を辞めざるを得なくなった事を聞きました。

「じゃぁ、もう会えないの?」と聞くと
「これでもう教師と生徒じゃないからな。正々堂々と会えるわな。へへへ・・・」と彼が言いました。
不謹慎ですが、私は覚えたてのHの良さや車を持ってる大人の男性との付き合いに酔っていたことろがあり
彼とこれからも会えることに安心し喜びを感じていました。

その後、食事をしながら彼にあの夜、私がツンツンつついた時どうして反応しなかったのか聞いたら

「あの時オレ死ぬかと思ったよ」
「どうしたの?何があったの?」
「目が覚めたら何人もの白装束姿の奴らが俺たちの回りを立って囲んでたんだよ」
「私も少しみえたよ、それ。あと、Jさん(彼女)の上に乗ってた黒い男」
「T(カップルの彼氏)はその黒い男に殺されなかったけど魂を持ってかれちまったんだな。アイツには悪りぃことしちゃったよな」
「それって死神ってこと?」
「オマエ見えなかったのか?でかい銀色のカマ持ってたの」


その後も彼とはいろいろな霊体験をしました。
数年後、地元のラブホでの霊体験は当時の地元新聞を賑わせ今でも語り継がれている武勇伝があるのですが
それは又別の機会に。


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