[激痛]

小学生の頃、友達と二人で近所の山にクワガタを獲りに行った。
昼間に行ったのでクワガタはなかなか見つからず、いるのはカナブンやスズメバチばかり。
探し始めて一時間ぐらい経った頃、俺は猛烈に腹が痛くなった。
山の中に便所など無いので俺はとっさに友人に気付かれぬようシゲミに入り、ズボンとパンツを下ろし、野糞を敢行した。
凄い勢いで排泄物が出た。
その時、金玉に今まで味わったことの無い激痛が走った。
慌てて立ち上がり、股間を見ると、何と金玉に蛇が噛み付いていた。
俺はパニックになり、足首にズボンとパンツを下ろしたまま、肛門も拭かず、大声で友人を呼び、「た、たすけて!何とかして!」
と駆け寄った。
友人は俺の姿を見て、腰を抜かし、
「かはぁ!かはぁ!」
と声にならない笑い声を出しながら後退りをして逃げようとした。
俺は何故か友人を逃がすまいと必死に友人の元に駆け寄ろうとした。
その時、幸か不幸か、股間にぶら下がっている蛇の尾を踏み、蛇は金玉から外れ、シゲミに逃げ込んで行った。
俺の金玉は蛇の牙に引き裂かれ、帯びただしい出血をしていた。
それから一週間程、右の金玉だけソフトボールぐらいに腫れ上がった。
今でも玉に大きな傷が有る。


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