[キャンプ]
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俺の部屋のプラモデル入れてるケースも
いっつもガラスの窓がカランカランいってうるさい
で、窓あけとくと不定期的に窓が閉まってる
きんもー☆
ふと声が聞こえるような気がした。
「助けてくれぇ・・・。助けてくれ・・・。」
かすかな声だ。テントの外から。
「助けてくれぇ・・・。助けてくれ・・・。」
さっきよりはっきり聞こえた。急に昨日の夢を思い出し、
怖くなり隣に寝ているはずのお父さんを確認した。
大きな背中。
お父さんはちゃんとそこにいた。
お父さんもその声に気がついたようだった。
「何だろう。もう夜中なのに。・・・ちょっと見てくるよ。」
ぼくは正直1人にして欲しくなかった。
「やだよ!ここにいてよ!!」
「だいじょうぶ。もし怪我人でもいたら大変だろ?
テントの周りをぐるっとみてくるだけだから。」
お父さんはそう言うと外にでた。
お父さんの足音がテントの外から聞こえてくる。
周りを見渡しながら歩いているのだろう、歩調はとてもゆっくりだ。
テントを半周ほどしたあたりで、お父さんの足音が消えた。
急に山の夜の静寂が戻った。
三四分は経っただろうか。お父さんの足音はまだ聞こえてこない。
不安になって声をかけようとすると、歩みだした。
その後すぐにお父さんはテントの中に帰ってきた。
「何もいなかったよ。風で気がこすれたんじゃないかな。さぁ安心して寝よう。」
その後何も無く朝を迎えた。
唯一、お父さんの雰囲気が朝起きると少し変わっていた。
違和感があった。昨夜テントに入るまでの父とは何かが。
朝食を食べ、テントを片付け、家へのお土産の魚を釣って帰った。
「たくさん釣れたな!きっとお母さん喜ぶぞ!」
「うん・・・。そうだね・・・。」
帰りの山道、お父さんと手をつなぎながら歩いていた。
「助けてくれぇ・・・。助けてくれぇ・・・。」
再びあの声が聞こえてきた。どうやら山道の脇の茂みからのようだ。
また夢を思い出す。
ガサッ!!
茂みの中から、傷だらけで、血だらけの男が立ち上がった。
また夢を思い出す。
よく見るとお父さんだった。傷だらけで、血だらけのお父さんだった。
また夢を思い出す。
何がなんだかわからなくなった。でも駆け寄らずにはいられなかった。
すると、手をつないでいる父が引っ張り引き止めて言った。
「あれはニセモノだ。行ってはダメだ!!」
そう言われ、目の前の傷だらけで、血だらけのお父さんがとても恐ろしく見えてきた。
また夢を思い出す。
ぼくは心の中で思った。
『こわい!!こわい!!こわい!!』
握っていた父の温かい手がとても頼もしかった。
怖くて思わず、お父さんの腕に両手ですがった。
お父さんの腕がぐしゃりとつぶれた。