[捨てないで]
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N『なら、なおさら俺には無理やねん』
A『私にも無理なの これは5年前から処分しようとしていても いつも そう あなたと同じようになっていたの』
N『じゃあなんで俺には送れた・・・?』
A『それは あなたに災いをもたらすから』
なんだこのデムパ会話。俺にはそう思えた つーか普通ならそう思う 正直Aの昔までの口調とは大違いだったよ
昔はもう少し明るい子だったのになぁ
N『は・・・?どういうことやねん』
A『わからないけど あなたに送って正解だったのよ』
N『そんな 災いとか 本当にあるわけないじゃん・・・
で・・・でも・・・・ひとりでに出てきてた・・・・と・・・いうことは・・』
A『だから信じる信じないは勝手だって・・
だけど 言われてるみたいな幽霊ってなかなか珍しいけど
恨みがものに宿ったりすることは 良くあるんだよ』
N『じゃあ 俺はどうなんねん?』
A『今話してることは すべておばあちゃんから聞いたことだけど
先祖がらみの問題だから 恨みは消えないよ あなたが罪を悔い改めるまではね じゃあね』
パタン
ドアを閉められた。
月曜 Nは学校には来なかった。
どうやら家を引っ越したそうだ。
それからというもの、携帯は繋がらず メールも返事はない
俺は最初は非常に心配になったが 徐々にそのことは記憶から薄れていった。
それから2年たった今年、俺は高2になった。
またもやAと同じクラス。Aは1年の頃は普通に学校に来ていたらしいが 話す機会はなかった。
久々にAと話した。
どうやら、あれからNは気が狂って 寝ている時間を除き
『ごめんなさい許してくださいごめんなさい許してくださいごめんなさい許してくださいごめんなさい許してください』
と永遠に言い続けているそうだ。もう廃人も同然だそうだ
最初はこんな大事になるとは思わなかった。
全て俺とAが仕組んだことなのに。
見当たらない人形はどっからAに返しにいったんだ?