[母のメモ]

ある夜、ふと目が覚めました。
お れは、寝付きがいいので夜中に目が覚めることはめったに無いのですが
その日は熱帯夜だったので寝汗だらけで目覚めました。

当然家族は寝てるので、夜はいつも忍び足で皆を起こさないようにしていました。
俺は一階のトイレに行き用を足そうとしたのですが、
何か物音がきこえます。和室の明かりが点いてる。

おかしいと思い、ふすまを少し開きました。俺は恐ろしくて、固まりました…
父が、母の首を絞めているのが見えました。。。
状況が全然読み込めない。
母が大人しくなると、父は押し入れに隠しました。
そこまで見るとこれは現実なんだと言うことに気付いておれは足音を立てずに
急いで部屋に戻りました。
ベットに入り、おれはガクガク震えていました。

俺は全く眠れず、朝になりました。
自室から出ると、朝食の臭いがする。もしかしたら、あれは幻覚ではないのか?
キッチ ンに行くと父が、トーストを焼いている。
「…母さんは?」
「ああ、今日は仕事でしばらく出張になるそうなんだ。」
「…そ…そう、、」
やっぱり昨日のは現実なのか?!内心ぐちゃぐちゃ になりながらも
反射的に平静を装っていました。父は普段通りの優しい顔をしています。
「お父さんもうすぐ会社に出るけど、駅まで一緒に行かないか?」
でもその日は、俺はちょうど夏休みに入る日でした。
「言ってなかったっけ、俺今日から夏休みなんだ、、」
父の顔が一瞬曇ったように見えました。
「そう…」
俺は父を見送ると、和室に向かいました。
昨日のは現実だったのか?俺の妄想なのか、確かめる為に…

続く