[繰り返し]
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幽霊を見たことを恐怖とは感じず
人身事故じゃなくてよかった。と安心した。
パトカーが去り、オレらも車に乗ってそのまま坂を下った。
何分くらい経っただろう?いっこうに山道は終らない。

突如、右側から黒い影が見え
(あっ)と思う瞬間と同時に
ドカン、ボコ  鈍い音がした。

オレは急ブレーキをかけた。
後部席右に座っていたBが「おい、あれ」と言って右後ろ方面を指差す。
オレは車を少しバックさせた。車のライトに照らされたBの指差した所には3つの枯れた花束が。

オレは無言で車を走らせた。しかしいつまで経っても山道は終らない。

突如、右側から黒い影が見え
(あっ)と思う瞬間と同時に
ドカン、ボコ  鈍い音がした。

車をバックさせて右を見ると枯れた花束が3つ。
俺たちはどこかに紛れ込んでしまったのだろうか?
Aはオレに「天下茶屋に戻って河口湖方面へ下れ。旧道を抜けたら
今度は右に曲がって新御坂トンネルに行くんだ」と言った。

オレはハンドルを何度か切り返してUターンして山道を登り始めた。
旧御坂トンネルが見えてきた。
トンネルの入り口で作業着を着た幽霊を見るって噂だがオレらは見なかった。
このトンネルは明かりがないので真っ暗だが、真ん中らへんまでくるともう一方の入り口が見えた。
数台の車やバイクのライトが見える。(もう安心だ)

その時、対向車が来た。赤いライトが光っている。
パトカーか?
すれ違う時、車が急にエンストした。
C「はにゃぁ・・・○×△@#%*・・・・・・」と変な声を出した。
横を見るとさっきのパトカーのポリ公が車のガラスに顔をはりつけて
オレらの方を見てる。
ニヤぁ〜と笑ったかと思うと舌をベロンと出した。
舌は顎舌まで届いていた。
オレはキーを回したがエンジンがかからない。
焦った。
何度も何度もキーを回したがエンジンがかからない。

ドスン  ボンネットらへんで音がして前を見ると
A「アワァァァァ・・・・」 
もう1人のポリ公がボンネットに大の字になりフロントガラスに張り付いてニヤニヤしながら車の中のオレらを見てた。


ここで記憶が途切れた。
多分、失神したんだと思う。

続く