[少年の悲劇]
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翌日、ドクターに夕べの出来事を話し、原因を問いましたが、
やはり彼は首を捻るばかりでした。
「ふむ…EDか…こんな事例は初めてだが…ケガによるストレスか…
もしかしたら…」
「もしかしたら?何なんですか?先生!」
「いや…手術の際、神経を傷つけてしまったのかも…」

「…!!それじゃ…当院のせいで…あのコは…?そんな…」

「いや、まだわからんよ、そうと決まったわけじゃない、だが…」

「治る見込みは?治療法はないんですか?」

「…難しいかもしれんな」

彼はまだ中学性なのだ、俗に言うヤリタイ盛りの彼にとって
どれだけ辛いことなのか 彼はまだ童貞なのかもしれない
それなのに…、しかもそれが、手術の所為かもしれない
治る見込みも無いなんて…あのコが不憫すぎる…

「…しつれいしました、少年の様子を見てきます」

病室に向かおうと振り向くと、そこには呆然とした少年が立っていた

「…A君!…聞いてたのね?」

「俺…インポになっちゃったの?手術のせいなの?治らないの?
なぁ!何で?何でだよ!俺なにも悪いことしてないのに!お前等の所為かよ!
絶対許さねぇ!許さねぇからな!大体なんだよ!44号室って!
そんな部屋に入れるからこうなったんじゃないのか?クソッ!絶対許さねぇ!」
「待って!A君!」

酷く興奮した様子で捲し立てると、少年は走り去りました。
慌てて後を追うと、どこからか持ち出したナイフのようなもので
新人看護婦のM子を人質に取っていました。
「俺もうどうなってもいいよ!インポなんて、生きてても意味ないじゃないか!」

叫び、M子のナース服を切り裂くA君、M子の豊満な胸があらわになります。
「これでも勃たないのかよ!もう…もういやだ!
こんなモノ!もうこんなモンいらねぇ!うああああああああああ!!!」
咆哮すると、A君は自ら自分のペニスをメッタ刺しにし、気絶しました。

すぐに病室へと運ばれたのですが、出血多量の為死亡。
A君の手術を担当したドクターは責任を取って辞職 友人も病院を去りました。
それから、その病院には、44という数字と、性的なモノに
異変が起きるようになりました。
病院は今でも細々と経営を続けているらしいのですが、
あの事件以来、入院患者の数が常に44人なんだそうです。
一人入ると一人死に、一人死ぬと1人入る…これもA君の呪いなんでしょうか?

…実話なのであまり怖くなくてごめんなさい。
わかりにくそうなところは一部改良してあります。


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