[青の電話]
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…そして「ジリリリリリ、ジリリリリリ」電話が掛かってきた。
『…よし。出てやる』 「ジリリ…ガチャ」『……もしもし?』

「青の 電話 聴きましたね? 聴きましたね? 聴きましたね?」
相手の声は女の声で、なんとも気味の悪い声だった。
そして「聴きましたね?」と何度も言ってくるのである。
俺は金縛りにかかったように動くことが出来なくなった。

「聴きましたね? 聴きましたね? 聴きましたね?」
気のせいか声が大きくなってきている。
階段を上がる音が電話の向こうから聞こえた。
そして実際にも俺の家の階段を誰かが上ってきていた。

『まずい…。このままでは…。』
気付いたときには遅かった。俺の後ろには見たことのないような恐ろしい顔の女が立っていた。
そして、「青の 電話 聴きましたね?」と言った。
その顔を見た俺は気が遠くなっていった…。

気付いたときに俺は部屋のベッドに倒れていた。
『夢だったのか…』
そう思った。いや、そう思いたかった。念のために例のCDを探してみた。

『…どこにもないな』
俺は安心して再びベッドに倒れ込んだ。

…数日後。
学校の友達が何やら友達と話をしていた。
「俺さぁ、この前中古店で変なCD見つけたんだ。ジャケットが真っ青の…。
 俺まだ聴いてないんだけどさぁ、今日みんなで聴いてみない?」

貴方の身近に青のCDはありませんか?

以上です。長編で申し訳ございません。念のためフィクションです。


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