[黒い物体と謎の音]
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周囲に聞こえていそうなぐらいの心臓の鼓動を抑えドアのぶに手をかける。
俺、覗きこむようにゆっくりとドアを開ける。
その黒い物体を見た瞬間俺は自分の好奇心を憎み自分のした行為を激しく後悔した。
見なければよかった…。
黒い物体は身長が120〜130ぐらいの真っ黒な着物を着てこれまた真っ黒な髪を背中中間辺りまで
生やした全身真っ黒な日本人形みたいな無表情な女の子だった。
そしてそれとは裏腹に顔だけがおしろいを塗ったように真っ白でそのギャップがまた
俺の恐怖心を煽りたてた。
俺は恐怖の余り硬直してしまい視線を外す事ができない…。
その全身真っ黒な日本人形みたいな女の子は鏡を見ていて視線の先はどこを見ているのかわからない。
鏡を通して自分自身を見ているのだろうか…?
そして更に異様な光景だったのが小さいおちょぼ型の口を大きく開けてカチカチと歯を鳴らしている。
そうだ、風呂場で聞こえたカチカチという音はこの女の子の歯の音だったのだ。
でも何の為にそんな事をしているのか全くわからない。
どれぐらい経過しただろう。
俺自身は30分にも1時間にも感じたが実際は5分くらいだったと思う。
そんな時真っ黒な日本人形みたいな女の子の視線がゆっくりと動いた。
鏡ごしに俺と目が合った。
俺情けない話だがもう半泣き。
そして目が合った瞬間女の子が鳴らしていた歯の音が
「カチ…カチ…カチ………カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ!!!」
そしてゆっくりと首だけを動かしこっちを振り向こうとする。
もう俺限界。狂ったような大声出しながらフルチン全裸でおかんの部屋へ突入。
事情を説明しおかんに付いてきてもらい洗面所に行くとそこにはもう誰もいなく
洗面台の栓のとこには長い髪の毛がびっしりと絡まっていた。


これで俺の話は終わり。俺の中では一番怖い体験を話したけどこのスレで鍛えられてるおまいらにはいまいちかもな。
結局その後その女の子の霊はもう現れなかった。
ただこのせいで霊感がついてしまったみたいで霊を見かける事が多くなってしまった。
最近は俺の部屋の窓から見える街灯のところに皮がひんむかれた女(たぶん)の生首がすごい形相でこっちを見ているのが悩み。


次の話

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