[シチトウ]
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気が付くと、私は仏間に寝かされていて、お坊さん(その頃すでに祖父は亡くなっていたのですが祖父の葬儀にきたのとは別の人でした)
お坊さんはお経を唱えおわると、『この子は次のこや、この子が死ねばシチトウは終わりや。終わりにせんがけ?』
と祖母に話し、祖母は『私がもっていくからうつして下さい。』というようなことを言っていました。
それからまた意識を失い、気が付いたときには三日たっていました。
まだ朦朧としていると祖母が『忘れるがやよ、もう大丈夫やから』と言いました。
そぼはやさしく笑っていました。

そして今、祖母は末期ガンで入院中です。普通では考えられないくらいのスピードでガンは進行していて、もう一週間と生きられません。

シチトウとは何か、あの花は何だったのか気にならずにはいられないけれど、ずっと聞けませんでした。
私がここにこの話を書き込んだのは、誰か情報をもっているかたがいないかということ、そして、祖母にこの話を切り出す自分の中で区切りがほしかったからです。
幸か不幸か、祖母は意識ははっきりしていて、話を聞くことはできると思います。
ながながと失礼しました。


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