[すみすみすみ]

自分が小学校1・2年だったときの話。
学校に申し込み制の学童みたいな教室があって、
放課後、いつもその教室に行って、漫画読んだり遊んだりしてた。
その教室にはおばちゃんが2人いて、夏だったかわからないけどいろいろ怖い話をしてくれた。
そして片方のおばちゃんがこんな話をしてくれた。
もう結構前のことなのに、この話を覚えてるぐらいだから当時は結構ビビってたはず。


あるところにスゴく内気な女の子がいた。
その子はなぜか隅っこが好きで、いつも部屋の隅にいた。
あまりに部屋の隅っこばかりに居るので、見かねたその女の子のお母さんが
その女の子の部屋を四角い形から、隅の無い丸い部屋にした。
そうすれば、その子の隅好きが治ると思ったから。
しかし相変わらず、その子の隅好きは治らず、もうどうしようもなくなったお母さんは
その子を丸い部屋の扉に鍵をかけて閉じ込めてしまった。

その子は毎日毎日苦しそうに「出して〜、出して〜、隅っこ行かせて〜」と唸っていたそうだ。
お母さんはそれでも部屋から出さずに、ご飯は扉に付いている窓のようなところから入れてあげていたが、その子は全然食べなかった。

そんな生活を続けていたある日、その子の部屋からはいつもの声は聞こえなかった。
不審に思ったお母さんはその子の部屋を見てみると、中で女の子が死んでいた。
壁中、引っかいた跡やら何やらで、死んでいた女の子の爪は剥がれていたそうだ。
そして壁には引っかいた跡と一緒に「すみすみすみ」と書かれていたそうだ。


ちっちゃいながらに聞いた話。
すごい怖かった記憶がある。ホンマかわからないが。
あのおばちゃんにももう何年も会ってないや('ω'`)


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