[足跡]
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僕「後ろに車もおるし、俺らだけやったら怖いけど、まあこれでお前も余裕やろ」
○やん「ほんまやな、あ、信号変わったで」

トンネルの中は赤い光でいっぱいで、グネグネと道が曲がっていました。

僕「ほら、出んで、ほら、ボンネットに落っこちてくんぞ!」
○やん「出たら泣くわ、やめろ」

結局何も出ないままトンネルを通り過ぎた。

僕「ここもか。俺心霊スポットいっぱい行ったけど、幽霊なんて一回も見た事ないねん。
 ここもやっぱ何もなかった。しょうもな。」
○やん「まあまあ、おたくもそんなん行きなさんな。その内憑かれるで」

僕らは林道を抜けて、また街中を走っていた。
街頭も増えてきて、車も増えてきたので、また後続車が来てないかバックミラーに注意しないといけない。

僕「後ろの車ライトまぶしいわー!バックミラーに反射して迷惑や・・・ん?なにこれ」

バックミラーで車の後ろのガラス(すいません、名前がわかりません)に、何かベッタリとついてる

僕「なんや、これ?え?なんなん、足跡?」

車の後部ガラスに、五つほど足跡がついていました。靴じゃなくて生足の。
僕の見間違いかもしれないと思い、黙ってバックミラーを友人に向けて見て見ろといいました。
が、友人も
○やん「え?あしあと?足跡ちゃうのん、これ?足跡や」

僕らは車から降り確認しましたが、やはりそれは足跡でした。
僕らは誰かしょうもないイタズラしたんかなと話していましたが、
その内友人の顔面がみるみる蒼白に。

○やん「これ、どこでついたんや?どう見ても足跡やで?俺ら、ガソリン補給した時、
ガソスタの兄ちゃん、窓全部拭いてくれてたで。
俺らそこからどこも寄らずにトンネル行ったやん。なんで足跡ついてんの?」

○やん「出てたんちゃうの?俺ら、見えてなかっただけで・・・」

僕は、友人の言葉を聞いて、小便少しチビりました。
足跡は五つ。全て僕らよりサイズの小さい足で、女性か子供くらいのサイズでした。


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