[カエセ・・]
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そしたら、急にKの首がカクンと垂れて、奴が呟いた。「コノ女ガ、悪イノニ。」
「ヒトノ物、奪ウカラ。」そう呟いたKの頭は、振り子みてーにゆらゆら揺れてた。
皆、突然のことに目を丸くして、Kを見たよ。Kは白目むいて気絶してやがる。
そしたら、いきなり部屋の電気が明滅して、「ピンッ」つって、ついには消えちまった。
テレビがついてたから、なんとか部屋の中は見えたけどな。
そんな中、突然、「う、ヴァヴァ、ヴァ・・」と、Kがすげー速さで震えながら、呻き声を
あげやがった。俺らは「!?」って感じ。Kに、ヤバイ物がのり移ってると直感したよ。
暗い部屋の中で、今度は、テレビに女が映った。焼け爛れた顔で一直線にJを睨む女がよ。
もう俺も動けなかったよ。Sは口開けて泡吹いてるし。Jは腰抜かして後ずさりする始末。
「んヴぁ・・」って、Kが長い糸を引いて口を開けた。で、Jの脚を掴み、繰返した。
「カエセ、カエセ、カエセ、カエセ・・・」ビビった俺達は、大声で叫んで大騒ぎ。
慌てて3人で逃げ出して、俺の家に隠れて、ビクビクしながら眠れずに一夜を明かしたよ。
で、今日の昼頃、連絡があった。Kの親からだよ。Kと連絡が取れないが、一緒かどうか
訊かれた。ばれるとヤバイから黙っといた。怖いしよ。で、女共は夕方Sの部屋に帰った。
それで終わってくれりゃよかったけど、夜、Kが俺の家に現れやがってな。
ビビる俺を見て、「ん!?どした。変な顔すんなよ。」ってKが平然と言ったよ。
俺、何があったか何回もKに訊いたけど、Kは何も覚えてねーって言うのよ。
気持ちわりーけど、その後は普段のKだった。一緒に飯食って、やっと安心した俺は、
Kに事情を話したよ。そしたら、あいつ「なんだそりゃ」って平然と笑いやがった。
なんか馬鹿らしくなって、俺も笑ったよ。
その時、携帯が鳴ったんだ。Sからだ。「来る!!あいつ、、、電話がぁ!助けて!!」
二人は必死で叫んでやがった。俺は凍りついたよ。気が付くと、Kが玄関の前に立ってた。
「ヒトノ物、カエセ」そう言い残し、垂れた首をユラユラ揺らして、Kは出て行った。
昨日と一緒で、白目むいてたよ。俺には、今Sの家に行く勇気がねぇ。もう係るの嫌だよ。
※Tに警察に電話させた。SとJは全然電話に出ない。
Tが起きたらSの家に行こうと思う。