[五人連れて行かなければ・・]

20年前の夏の話。

私が通っていた学校は某私立大学の付属。中高一貫6ヵ年教育と謳ってますが
高校からの入学者も200名位いて一学年600人位いる男子校。高1の夏、移動
教室で起こった実話です。

うちの学校は某県に施設を持っていて、各運動部の合宿や夏季の林間学校など
そこで行われます。一学年600名なので半分に分けて行きます。

私はA組で前半組でした。中学からの人間は外部生。高校からの人間は
外部生と呼ばれています。

高校は都内で七不思議的な事はないのですが、ここの施設にはありました。
射撃場から深夜、銃声がする、裏手にある焼却炉に霊が出る、近所の貯水池
に着物着た霊が出る、等など。在り来たりのモノが大半だった様に記憶して
います。

この話には私は殆んど絡んでません。全て後日、友人に聞いた話です。

洒落にならなかったので書き込みします。

訂正*中学からは内部生が正しいです。

前期日程は夏休み入って直ぐ、7月23日辺り出発です。4泊5日。
1学期の間に内部生と外部生にあった壁もなくなり、規則厳しい
団体生活ですが、それなりに自由時間もあり楽しい合宿です。大抵
夕食後は自由時間で、食堂でTV見る者や自室で遊ぶ者、仲の良い
友達の部屋へ行く者(これをするのは内部生)など過ごし方はさまざま。

明日帰京、と言う最終日に事件は起こりました。
以下全て仮名です。

最終日食堂のTV組の外部生、野崎(ヤクザの息子)、渋谷(どっかの総番)
矢島(喧嘩屋)の三人が貯水池に行こう!と言い出しました。例の七不思議に
ちなんでの肝試しです。貯水池はグランドの反対側から5〜10分ほど獣道みたい
な所を行った場所に有ります。軽いノリだった模様。その場に居た、霊感が強くて
有名だった清水(内部生)を無理やり帯同していざ、出発!

7:30くらいでしょうか。8:00過ぎには戻って来ました。汗はダラダラ、息を切らし
青い顔で尋常ではなかった様です。出発前とは打って変わった様子に皆驚きました。
野崎は一言、出た・・・と言ったきリ口をききません。その後渋谷の話によると、
貯水池には直ぐ着いた。ただ暗いだけ、薄気味は悪いがそんなに恐いものではない。
こんなもんか、と言いながら、そろそろ戻る?など話していたらそれはいきなり
現れた。全体に白っぽいんだが着物?振袖着た女が急に近づいて来てるのに気が付き
4人で走って戻ってきた。と、言う話です。4人とも、顔色が普通でなかった、という
話でした。そんなこんなで食堂にいた皆が4人囲んで話を聞いていたら清水が言いました。

野崎、もう一回行こうよ。

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