[速攻で祟られる]
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C「うわ!うわ!」
漏れ「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
B「やばいやばい!!」
残った3人は慌てて窓に駆け寄って下を見たが、真っ暗で見えない。
漏れがライトで照らしたがそこには何も無かった。嘘だろと呟いたのを覚えている。
急いで怪談を下りて落下地点に駆けつけたが案の定Aは居なかった。
Cは事態が飲み込めずしきりになに?なにごと?と漏れらに聞くのだが
説明のしようもなく、とにかくAを探してくれとBが言って3人で探した。
3人バラバラで探した方が効率は良かったろうけど、怖すぎて出来なかった。
半狂乱で漏れら3人は方々を探したが、何せ夜中で探しようが無い。それでも
ライト片手に探し回ったのだが見つからなかった。3時間も色々探しているうちに
気がついたら明るくなっていた。3人で事態を整理しよう相談。
とりあえず警察に相談しようと、電話を取るもなぜか不通で
やむを得ず漏れとBが車で人が居るところまで行って警察に事情を説明して
人を集めてもらうことにして、Cはその間キャンプ場に残る事となった。
Aの車キャンプ場を出て500m程の所に池というか沼があるのだがそこを漏れがなんとなしに
眺めているとひざまずいて直接沼に顔を漬けて泥水を飲んでいるAが見えた。

沼の周りはAがケガをしているという前提で、そんなに遠くにはいけないだろうと
夜中の間に探さなかった場所だった。
漏れ「うあぁ!Bさんアレ!アレ!あそこに居る!!」
B「え、、!ほんとだ、、なにやってんだよAさん、、。」
二人で駆け寄るとAは放心したようにぼーっと漏れらを眺めていた。
二人でAを抱えると抵抗はしないがなんだかぐにゃぐにゃして立ってくれない。
止む終えず漏れが膝の辺りを、Bが腋の下から手を入れて二人で運んだ。
なんだか足がプラプラしているが、とりあえず麓の病院へ運んだ。
車の中で何を聞いても答えず、全くしゃべらなくなっていた。
とりあえず医者に診せたのだが、Aは両足のスネから下がボッキリと折れていた。
医者はどこからか飛び降りたのかと聞くのでカクカクシカジカと説明したが
そんなことはありえないと言う。
医者「両足がこれほど完全に折れている人間が、どうやってそんな速さで
    あんたらの視界から消えて、どうやってそんな距離を移動するんだ?」

言われて見ればそうだろう。だが現実にそうだし後はどう説明していいかわからず
小さい病院だったがとりあえずAを預かってもらい、キャンプの準備どころではないので
Cを迎えに行ってすぐに病院に戻るとAは意識を取り戻していた。
痛い痛いとしきりに騒いでいたが、落ち着いてきてから話を聞くとなぜ自分が
ここに居るのかも覚えていない。正確には分からないが先日からの記憶が
完全に抜け落ちているようで、自分が今○○県に居ることしきりに不思議がっていた。
Aはその日のうちに救急車で同県の大きな病院に移り、漏れらもとりあえず東京に
戻ろうと漏れは助手席のドアを開けてふと下を見たら

ホイール、タイヤ、ドロハネ足回り全部にネコの毛やら肉片やらがこびり付いてた。

次の話

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