[言霊返り(未完)]
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「どうですか・・・?」
どうですかといわれてもあまりに明らかなため「う」とか「ぐ」としか声が出ない。

「実は・・・」
彼はおずおずと切り出した。事故だと言った。
雨で路面が濡れていたとはいえ、いつもの通り道で、カーブで何回転か横転してしまうような
事故を起こしてしまったという。(翌日見に行ったら彼の車は逆さまになっていた、即廃車で
ある)あちこちの包帯はそのせいだったのだ。
幸い通行人がいなかったのとシートベルトをしていたおかげで、本人のみ数箇所の裂傷という
事で済んだが、妙な男が写った写真のこともあり気持ち悪いったらない。

その後彼はほどなく会社をやめ、故郷に帰っていった。
事故との因果関係は未だにわからない。その後彼がどうなったのかも不明。
以来写真は何の解決も得られぬまま忘れ去られることになった。
それがたまたま今回部屋の片づけで思いがけず日の目を見ることになったのである。

写真のなぞは依然不明のままです(今まで誰にも見せてませんでしたから)


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