[届いた手紙]
>>643の「届いた手紙」をそのまま文章にしてみたよ。
携帯しかない人は、どうぞ。↓


前略中島様。
オフ会でお会いしただけの中島様に突然こんな手紙をお送りして
もうしわけありません。でも、誰かに話を聞いてもらわないと、
気が変になりそうなほど、今、私は怖いんです。
この1ヵ月ほどの間に3人の女の子が連続して死んでいます。
住所も違って、事故だったり病気だったりするので、
別の事件になっていますが、みんな、殺されたんです。
書いている事がめちゃくちゃなのはわかっています。
でも私は狂っていません。いえ、もう狂っているかも知れま
せんが、全部本当のことです。

最初の事から書きます。
10月の連休に、富士五湖へ1人で旅行に行きました。
止まった間はユースホステルで、4人の相部屋になりました。
同じ部屋になったのは長野の立野さん、和歌山の相沢さん、
福島の大谷さんの3人で、偶然にもみんな私と同じ高校生で、
1人旅でした。簡単な自己紹介だけですぐに親しくなり、
次の日の富士五湖観光もすぐに決まりました。
観光バスで白糸の滝や青木が原の樹海を回るコースでした。

青木が原といえば、どうしても自殺の名所というイメージが
あります。私たちは自殺した人をネタにしてギャグを言いあい
ました。
「ここに迷い込んだら助からないって言うんじゃない?ほんとに
そうなのかなぁ。方向オンチなだけじゃないの。」
「ここ。。心霊写真がよく写るんだって」
「写ってたら投稿しよっか。あ、売れるかな?」
私たちは大笑いしました。

ユースに帰ってから、私たちが青木が原に行ったその前の日に
自殺した人の死体が見つかった事をペアレントさんから聞きました。
だからその夜、そんな事をする気になったのかも知れません。
言い出したのは、福島の大谷さんだったと思います。
「ね、コックリさんしようか」
大谷さんがオカルト好きだというのは、なんとなくわかっていたので
別にびっくりしたりしませんでした。
びっくりしたのは、私も含め、誰も反対しなかったことです。
あっという間に用意ができました。いろは48文字や数字、
「はい」「いいえ」そして鳥居などが書かれた紙…それと10円玉が1枚。

コックリさんは3人でします。私はパスする事にしました。
「…だれを呼ぶの?」
「決まってるじゃない。きのう青木が原で見つかった人よ」
あたり前のことを聞くなと言うように、相沢さんが言いました。
オカルトに詳しい大谷さんがコックリさんを呼ぶ役でした。
「コックリさんコックリさん、お願いします。どうぞ私たちの
ところにおいで下さい。」
何回それをくりかえしたでしょうか。
いつのまにか、3人は声をそろえてコックリさんを呼んでいました。
目が普通じゃないように見えました。
その時、10円玉がふいに「はい」のところに動きました。
全員が息をのみました。
「あなたは、青木が原で亡くなった方ですか?」
10円玉は「はい」のところのまま動きませんでした。
こんなに都合よく、思った通りの霊が呼べるものなんだろうか。
私は内心疑問でしたが、10円が動いたのは確かです。

「あなたはなぜ死んだのですか?」
青木が原は自殺の名所です。「じさつ」になると思いました。
ところが「こ・ろ・さ・れ・た」と動いたのです。
「殺されたって、あの、犯人は…?」
10円が動きました。
「う・ら・む」
「うらむって?」
大谷さんが聞きましたが、10円は同じところばかりを繰り返し動きました。
「う・ら・む」「う・ら・む」「う・ら・む」「う・ら・む」
「どうか、気を静めて下さい。お願いします」
大谷さんが必死に言いました。
「…ねぇ、もう帰ってもらったら?」
立野さんが小声で言いました。怖くなったんだと思います。
大谷さんもうなずいて言いました。
「ありがとうございました。どうぞ鳥居へお戻り下さい」
10円がすっと何も書いていないところへ行き、動かなくなりました。
「帰ったの?」
「…まだだと思う。鳥居のところで止まらないと」
「あっ」
全員思わず声を上げてしまいました。10円玉が動いたんです。

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