[むごすぎる]
俺が小学生の頃の話。 
ある日、仲のよかったAが松葉杖をついて登校してきた。 
怪我の理由を聞いても、何も教えてくれない。 
Aは交通事故で父親を亡くしたばかりだったので、俺はとても心配した。 
いくら聞いてもAは何も教えてくれないので、その日の前日にAと遊んでいたBとCにAの怪我の理由を聞いてみた。 
BとCは少し困った顔をしたが、俺がAの親友だということで特別に教えてくれた。 
B「昨日、Aのマンションの中庭で、三人でキャッチボールしてたんだよ。 
そしたらCが暴投してさ。飛んでったボールを追おうとしてAが転んだんだよね。 
それでAの足にさぁ・・・・。」 
俺「足に?」 
C「落ちてきた・・・。」 
俺「何が?」 
B「Aの母親・・・。」 
俺「・・・・?!」 
C「自殺だってさ。まだ生きてるみたいだけど、相当ヤバイ状態らしい。」 
その日Aは早退し、次の日に担任からAの母親が亡くなったという話があった。 
両親をなくしたAは、父親の実家に引き取られた