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 [人間の力]

酔ったいきおいでつい関係してしまった女の子がいた。
彼女は明るくて自分のタイプだったので、
その後も何度か会社帰りに飲みに誘ったりして、
彼女もその気になりついにつきあう事になった(同じ会社の子ではありません)。
俺は馬鹿なのか最初はフラチな関係から始まったのに、
いつしかついにその子の事を本気で好きになっていて、
きちんと付き合えた時には自分はこの世で最高の幸せ者だと思っていた。
毎週重ねるデート、いつも一緒にいたい。そう思っていた。
しかしつきあっていくうちに彼女の「明るいだけではない」面が見え始めた。
会うたびに彼女は、
「本当は自分に自信がない」
という事を口癖のように言うようになった。

俺は「何でも相談にのるから受け止めるから」といったんだが、彼女は俺の言葉が
耳に入っていないのかひたすら「自信がない」を繰り返す。
いつもため息ばかりになって、表情もうつろな部分ばかり見えるようになっていった。

何度か話をして原因を聞いたんだが、どうやら家庭内の両親との関係、友達との不和。
学生時代にあった「嫌な事(話してくれなかった)」から来るトラウマが原因だったらしい。
俺は彼女は悪循環にはまっているのではないかと思った。
ひどく親の事を憎んでいた。希望はないようなことをいっていたけれど、
俺とのデートも必ずやって来るので、
深い所では俺を頼っていてくれてるのかと思っていた。
だから「思い切って親元をはなれてみれば」とアドバイスしたが
「家を離れられない」
といって、拒絶された。彼女は事あるごとに彼氏である俺に対して
「何か精神的な支えがほしい」とのたまった。
俺は自分こそが支えになるといい続けたが彼女は
「恋人とかそういうのじゃ駄目なの。
もっとキッチリしていて、ゆるぎのない世界の中で生きていきたい。例えば機械のような」
と言った。
俺は「人間は機械じゃないよ」と言ったけど、彼女は悲しそうな笑顔を見せるだけだった。
俺はその時点で別れることもできたんだけど、何というか彼女に惚れ込んでしまっていたので、
彼女と別れるという選択肢はその時は考えられなかった。

2か月がたとうとした頃、彼女に変化が見られた。
ある日、デートをして待ち合わせていると向こうから、
銀色の服を着た銀髪の女が歩いてきた。それが彼女だった。

続く