[失踪]

寝れないので、再度登場。

師匠との話をまだいくつか書くつもりだが、俺が途中で飽きるかも
しれんし、叩かれてへこんで止めるかもしれないので先に一連の
出来事の落ちである、師匠の失踪について書いておく。

俺が3回生(単位27。プw)の時、師匠はその大学の図書館司書の
職についていた。
そのころ師匠はかなり精神的に参ってて、よく
「そこに女がいる!」とか言っては何も無い空間にビクビクしていた。
俺は何も感じないが、俺は師匠より霊感がないので師匠には見える
んだと思って一緒にビビっていた。

変だと思いはじめたのは、3回生の秋頃。
師匠とはめったに会わなくなっていたが、あるとき学食で一緒にな
って同じテーブルについたとき
「後ろの席、何人見える?」と言いだした。

夜九時前で学食はガラガラ。後ろのテーブルにも誰も座っていなかった。
「何かみえるんすか?」というと
「いるだろう? 何人いる?」とガタガタ震えだした。
耳鳴りもないし、出る時独特の悪寒もない。
俺はその時思った。
憑かれてると思いこんでるのでは・・・・・
俺は思いついて
「大丈夫ですよ。なにもいませんよ」
というと
「そうか。そうだよね」
と安心したような顔をしたのだ。
確信した。
霊はここにいない。
師匠の頭に住みついてるのだ。
『発狂』という言葉が浮んで俺は悲しくなり、無性に泣きたかった。

続く