[悪影響]

死ぬほど怖くはないかもしれないが

二年ほど前に幽体離脱の練習をしていたところ
失敗ばかりだったけど(今はもうやっていない)肉体の一部から精神の体が抜け出す感触があるところまでは成功した
その後、体の一部のなんというかすかすかした感じは続いたまま意識が途切れてしまったんだ
次に気づいたときには自分の部屋が見えて開けっ放しにしたクローゼットのなかに少女が見えたんだ


性欲が盛んだった俺は精神の手で触ろうとした
それが気に障ったのだろうか、悪魔の顔ようなイメージが精神に送り込まれてきて恐慌状態に陥ったんだ
それから後、悪夢のようなものを見たような気がするが覚えていない
関連性はあるのかないのか、次の日当たりから疑心暗鬼気味になってしまった
友達なのにこいつは俺を嫌っているに違いないそうに違いないとかそういう思考に陥りだした
次第に人付き合いも悪くなって社会恐怖症になってしまい、親に病院へ連れて行かれ
高校生だったのだが学校を辞めた

それまで人が怖くはなかったのだが、それ以来、人に触ることがとてつもなく怖くなってしまっている


次の話

Part212
top