[乗っかかるおばあさん]
流れ読まずに投下。 
自分が小学4年、姉が小学6年の時。子供部屋で一緒に夜も寝てた。(姉妹) 
 夜中に姉が何かうなされてるんで、うるさいなあと寝ぼけ横目で見たら、 
姉の蒲団の上に背中を丸くした小柄なお婆さんが正座して、背中を丸くして 
姉の顔を覗き込んでいた。着ている綿入れの模様までわかる。 
 (変な夢だな〜、ちゃんと寝なきゃ。明日遠足だし〜)と、半分寝ぼけている 
自分の耳に「ばあちゃ、降りまっし」(おばあさん、降りなさい) 
と、はっきり誰かの声が聞こえた。パチッと眼が覚めて、横の姉を見たら、もうお婆さんはいなかった。 
(良かった、やっぱり夢だった)と寝返りうったら、今度は自分の枕元に居た。 
きちんと揃えた膝頭の着物の縫い目が見える。その上までは怖くて見れない。 
その後(気のせい、気のせい、気のせい〜)と自分に言い聞かせてギュウ〜と 
目を瞑ってそのまま朝まで頑張った。無事朝になった。 
 朝になって姉と話したら、姉も覚えていた。乗っかられて苦しかったそうだ。 
 うちにはお婆さんはいない。親戚にもあんなお婆さんはいない。 
 怖かったので、そのあと二人で泣いて親に頼んで部屋を替えてもらった。 
変な事はそれ一回。今はその家取り壊されて、もうない。 
 小学4年生だった自分にとっては死ぬほど怖い出来事だったので…。