[怪談をしていると]
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「うわっ。やばいんじゃないのこれ?」
みんな少し緊張した顔になっている。
そんな中、
「う〜ん…。」
ベットで寝ていた美佳が
苦しげな顔をしながら起き上がった。
一瞬緊張が解けホッした私が
「どうした?」
と聞くと、
「今金縛りにかかっててさ、
何かが胸に乗ってきた。」
そんな中又
カタカタカタ…

もう皆怖くて急いで逃げ出した。
タンスの横をすり抜け玄関に向かう。
陽子以外は皆実家から通っており、
遠かったので泊まりに行く訳にも行かず、
結局彼氏を呼び出して泊まって
もらったそうだ。
タンスカタカタはその後はなかった様だが、
しばらくしてこんな話を聞いた。
ある朝陽子が大学に行こうと
部屋を出て鍵を閉めようと扉の方に向き直ると、
扉に赤いものがべっとりと付着している…。
怖くなって実家に電話をかけ
母に来てもらったそうだ。
一人ではあまりマジマジと
見ることも出来なかったが、
母と観察したところ、
臭いなどからやっぱり血だろう
と言う事になった。
一応警察には届けたが
原因は不明。
得体のしれない者の仕業とは
思いたくないが、
人間の仕業だとしても、
それも怖い。

しかしその後卒業まで彼女は
その部屋に住み続けていた。
私には出来ない事だ。

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