[笑う]

最近知り合いになったおっちゃん(Iさん)の話。聞いてて嘘ちゃうかと思うけど実話て言い張るが。

Iさんが中学2年の時転校生U君が神戸あたりから地元の関西の山奥の方にきた。Uは見た目も柔和で
人当たりもよく また結構お金があったらしく珍しいモノや博学で最初の内は人気があった。Iさんも
すぐに仲良くなって、色々話を聞いた。彼は喘息持ちで小4の妹さんがいてその子が軽い精神的障害を
持ってるとか。またココに来たのは喘息の養生と両親の不仲でお婆さんの地元であるココに3人で暮ら
してるとか。中二にしてはえらい辛い事経験してるのに表に出さず笑顔で居られるのがすごいとおもったらしい。

そんな中クラスメイトに不良が居て、そいつTがUを虐める様になった。理由はTの彼女が
Uにコナかけたけど、無視されたからTにけしかけたらしい。Iさんは現場を見つけると止めに入って
た。Iさんは柔道が得意で当時では大柄で、Tも一目置いてたから Iさんが来ると一応は止めてた。
しかし 蔭では陰湿な事をしていた。主に虐めてたのはTと彼女それと腰巾着のN。Tの親は県会議員で
彼女の母親は教育関係のえらいさん、Nの親は地元では有名な建設業者。Iさんが言ううにはこいつら
三者には文句言えなかったらしい。先生も知らないか、知ってても親が怖いから何も言えなかったとか。

Uは毎日、虐められても何にも云わずお婆さんに心配かけまいとちゃんと登校してたみたいだ。
Iさんが先生にちくって問題にしようとしても無駄だった。それである時何されても悲しい顔を見せなかったUが
烈火の如く怒ったらしい。それはNが妹さんに悪戯を仕掛けた事だった。妹さんは外傷もなく無事だった
が 「僕になんかするのはいいが、関係ない妹に」とか大泣きしながらNに掛かって行った。Nはビビりな
がらも Tの援護もらいながら跳ね返してた。逆に返り討ちあい、ボロボロになりながら帰った。Iさん
が慰めると、「あいつ等、あいつ等。。」と凄い形相で崩れ泣いてた。それ以来虐めが惨いようになり、
Uも笑顔が消えてしまった。Iさんは出来る限り相談乗ったりかばったけど、Uは岩みたいな感じになった。

ごめん オカルト要素なかったね前

そして ある日限界が来た。Uが自殺をしたそうだ。学校のトイレの個室で喉をナイフで掻き切って
死んでしまった。遺書もなく突発的だった。Iさんは不在で後から聞いたところによると、突然Tに
向かってナイフを振り回して其のまま消えたと思ったら トイレで死体で見つかったとの事。事件性
はなく、家庭の事情進学問題病状とかが問題で自殺したと結論に。ありえん虐めだろうって言っても
取り上げられなかったそうだ。葬式でクラスで来てたのIさんと数名で先生すらちょっとしか居なかった。

それから数日後Tに切りつけた現場にいた奴から事実を聞いた。Tがまた妹さんにちょっかい掛けて
愚弄したらしい。たまらずUがTに飛びかかりナイフ(肥後ノ守とかいう奴)で切ろうとしたが逆に
取られて追い詰められた。現場に居た奴はそこまでしか知らなかったらしい。自殺じゃないと判ったが
証拠もないし、奴らには逆らえない。悔しいけどそこまでだった。
中学卒業前 腰巾着Nが事故で死んだ。バイクの無免で山道でこけたらしい。その前からNはおかしくな
ってたらしい。Nの連れによると笑ってるとかTが悪い、俺じゃないとか独り言が多かったとか。気持ち悪
がってよく話聞くと、NがUの最後の事言い始めたそうだ。

続く