[宿直室]

先輩から聞いた話。腹立つほど長い。

私の通ってた学校には、校舎に全く使われてない宿直室があった。
先生は「今は警備システムを使ってるから、宿直の必要がなくなった」なんて言ってたけど、
生徒の間じゃ、あそこは出るんだって噂されていた。
もちろん、噂だから何がどう出るのかなんて話は様々で、
中には宇宙人があの部屋にやってくる、なんていう噂まであった。

ある日先輩はその宿直室の事を知り合いに話した。
なんでも知り合いに相談されたらしい。
「ハメ撮りしたいんだけど、どこか金のかからないいい所ないか」って。
その先輩、ちょっとはっちゃけ気味だったんで、
いろいろと怪しげな人脈あったようだ。

それで先輩はあそこなら先生も来ないし、
夜間、学校は誰も居なくなるからって薦めたらしい。
そりゃ出るって噂はあったけど、あくまで噂だからって思ったそうな。
今はどうだか分からないけど、当時の警備システムって、
窓やドアが開くことに反応するものだったから、
夕方から次の日の朝まで学校に居続ければバレないと
先輩は思ったらしい。

その知り合いは先輩の話に喜んで、ぜひ下見したいと言ってきた。
じゃあ明るい内がいいねって事で、制服借りて知り合いに着せ学校に連れて来た。
私は、そんなんさすがに先生にばれるんじゃないかと思ったんだが、
黒髪にして髭をそり、きっちり制服を着こなしていたらバレなかったそうだ。

そして授業をサボって先輩と一緒にその宿直室に入った。
埃が溜まってるかなと思いきや、意外に綺麗だったから、
先輩はちょっと驚いた。
部屋を見ながら二人でいろいろ話しているうちに、なんだか盛り上がってきたのか、
この辺りでこう撮るんだって知り合いが寝っ転がってポーズをとり始めた。
そして持っていたポラロイドを先輩に渡し、
畳の上で変な格好をしてる知り合いを撮らせた。

先輩はポラロイドなんて始めて使ったから、
写真が浮き上がってくるのを見ていたんだって。
徐々に知り合いの変なポーズが浮き出てくる。
それを見て先輩は笑いながら知り合いと話していた。

だけど、急に写真の真ん中からビニールを炙った時にできるあの黒いアレ
(と先輩は言っていた)が出てきて
それが写真全体をあっという間に覆ってしまった。
そしてその黒いのがさぁっと引くと、そこには全く別の光景が写っていた。
畳に寝転がる知り合いを撮ったはずの写真は、
宿直室の窓の写真に変わっていた。
そしてその窓の外には白い肌におかっぱのセーラー服の女生徒が写っていた。
あまりにはっきり写ってたから、先輩は慌ててその方向を見たんだけど、
窓の外には誰もいなかった。

その後、先輩と知り合いは逃げるように宿直室を出た。
知り合いは後日、あの写真は本物の心霊写真で、
お払いしてもらったから大丈夫なんて言ってたそうだが、
先輩は一切信用していないらしい。
また暫くして、今度はその知り合いが
あそこで心霊写真を撮りたい、
あそこなら確実に撮れるだろうからって言ってきた。
先輩は止めたよ。そんなの加工すりゃいいだろうって。
わざわざあそこで撮る事ないって。

でもその知り合いが強引に行くと言って聞かないんだよね。
んで、とうとう夜7時ぐらいかな。学校に忍び込んだ。
今回は先輩と知り合いの他に、知り合いの友人も居た。

そして宿直室に着くと、知り合いとその友人はカメラとポラロイドで
とにかく辺りを撮りまくってた。
嫌な予感しかしなかった先輩は窓の方をふっと見ると。
いるんだよね。あの写真に写ってたおかっぱの女の子が。
これはもうヤバイと思って逃げようとしたんだけど、恐怖で足が動かない。
女の子はこっちにスーッと近付いてくると、
白い影のようなものになって窓をすり抜けた。
白い影に知り合い達は全く気付いていない。
白い影がだんだん知り合いに近付いていく。知り合いの前にまで来た時。
「あっ!」先輩は思わず声を出した。
それと同時にバチン!って音がして、カメラのシャッターが動かなくなってしまった。

もう怖くてたまらなくて先輩は二人を掴んで部屋から出ようとした。
その時、3人は落ちてたポラロイド写真を見てしまった。
写真いっぱいに写る、こちらを睨みつける女性の顔。
暗がりのなかでもそれはしっかり分かった。
とうとう3人は叫んだよ。「ぎゃあーーー!」って。

「何をしてる?」
3人はライトに照らされた。
どうやら戸締り確認に来てた先生に見つかったらしい。
先輩は思わず先生に泣き付いた。
教師には心霊スポットがあると言ったら来てみたいと言われたと説明した。
さすがに前半の出来事は言えないからね。
散々叱られて先輩たちは帰っていった。
ちなみに写真はポラロイドのみが残ったんだけど、
それもほとんどをあの部屋に置いてきたから、
そのあとどうなったのかは先生は教えてくれなかった。
残った数枚の写真も、全部白いモヤがかかってんの。
暗いところで撮ったはずなのに。

それからは、宿直室に鍵がかけられ、一切開かないようになりました。
今はそこがどうなっているかはわかりません。

実は上記の話は夢で見た話です。
そのままでも話になると思ったので、
出来る限り忠実に再現しました。

なんでこんな事を書くつもりになったのか。
ホントならこんな事かきませんよ。夢だし。
書いたとしても、上だけで終わらせてますよ。ネタとして。
JKってやつじゃないですか。

ただね、これ書いてる最中ずっと、蛍光灯の調子がおかしかったり、
勝手にPCのROM挿入部が開閉し続けたり、BGMが途切れ途切れになったり、
むしろ別のプレイリストに飛んでみたり、PCフリーズしたり、
でもこの記事だけはちゃんとメモ帳に残ってたり、
そんなことばっかりが続けばさすがに怖くなるわ!!!
読み返すなんてできねぇよ!!文章破綻?!知るかボケェ!

一体何をさせたいんだ!こえぇんだよ!夢なんだよ、これは!!!
書かせたいのか、書かせたくないのかどっちなんだよ!!!

吐き出しすまん。以上です。

ここに投下した途端、上記現象収まりました。
皆さん、ありがとう。


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