[ヒッチハイク]

霊感胆試し:実際にあり得る怪談話 第00章『ヒッチ ハイク』。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
これは、本当にあった出来事(事件)を基にして作られた、実際にあり得る怪談話である。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
私はとある仕事を終え、夜中に道中を歩いていると、一台のタクシーとすれ違う。
スクランブル交差点を出て駅の方へ向かうとそのタクシーは私を出迎えるかの様に待っていた。
真っ白の服を着た運転手が乗っている。私は目を合わせない様そのタクシーの前を通りかかる……と、
後部ドアが開き……「お乗りになりますか?」と声をかけてきた。
彼はなんだか怖くなって「いいえ。歩いて帰りますので……」と答えてその場を立ち去ろうとした。

ところがそのタクシーは後をつけ私にこう尋ねる。「お客さん……家、遠いんでしょ?」
私は金縛りにあった如くその場から立ち去れない様な感覚に陥る。
結局私は断れないままそのタクシーに乗車する事に……。
乗車して暫らく走行してると、何だか見慣れない風景が目に入る。
その瞬間異様な寒気に襲われた。それはまるで夏着で真冬の氷点下にいるかの様な感覚だ。
私は意を決し運転手にこう言う「ここで降ります!止めてください!」しかし止まる気配が…“ 無い ”
私は焦ったが、その瞬間タクシーは急停車した。「お客さん、そういう事は前に言った方がいいですよ」

私は我に返って運転手に謝る。「す、すみません…」
「お会計は〜万何千円になります。」“!?〜万何千円?”私は不振に思った。
此処までの距離は幾ら高くても壱万円は超えない金額だと。
私は不意にバックミラーを見た。その瞬間、言葉にならない異様な光景を目の当たりにする。
しかし、運転手を見ると白い服のまま。そしてこちらを見てニコりとして言う。
「お会計……払えますか?」払える金額だったので私はすぐさま払いこう言い返す。
「お釣りは結構ですから」すると扉が開いたので、私は逃げる様に降車した……が、
その後タクシーを見ると、其処には何もいなかった
あとでニュースを見たがそれは数週間前に殺された車上強盗事件で、その車は“タクシー”だったと言う。
“……私はそれっきり 二度とタクシーには乗っていない……”

霊感胆試し:実際にあり得る怪談話 第00章『ヒッチ ハイク』。

噂によると
それは2009年関西区で実際に起きた『タクシー強盗殺人事件』で、
殺されたタクシー運転手が夜中犯人を捜して徘徊しているらしい。
会計の金額はその時殺された金額のメーターで、
「払えるなら」無事に帰れるけど「払えない」となると、
山中で見るも無残な姿で発見されるという。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ちなみに作り話よりも、実話の事件や事故を基にした怪奇話の方が怖さを強調できると思い
“実際にあり得る怪談話”として投稿しました。


次の話

Part207
top