[忘れた携帯]

とある高校生のAさんはBさんの誕生日会をクラスの友達とBさんの家でやっていた。
夜の10時半ごろになってみんな帰っていった。
Aさんは帰る途中、Bさんの家に携帯を忘れてしまったことに気づき、すぐBさんの家にもどった。
戻っている時、ずっと遠くにおかしな人の影が見えた。歩き方が妙におかしい。歩くというより浮いてるかのように近づいてくる。
その人影は目の前の外灯のところまで近づいてきた。
そして外灯の灯りでその人影の正体がうつしだされた。
全身黒色の洋服を着ていて、髪の毛が長い女だった。
その女は右手に携帯を持っていた。その携帯はなぜかAさんの携帯だった。
しかしAさんはその女にこころあたりなどまったくない。
たまたま同じ携帯なんだと思ってその女を無視して避けて通ろうとするがその女はこっちに方向をかえ近づいてくる。
すこし怖いが勇気をだして「なにか用ですか?」と聞いてみた。女は何も答えずに右手に持った携帯と手紙を差し出してきた。
Aさんは「な、なんですか?」と言ったそのとき、女は顔をあげた。
その女はガイコツだった。Aさんは悲鳴をあげて腰を抜かした。
ガイコツはスッと目の前から消えた。
Aさんはおそるおそる携帯と手紙を手にとって手紙に書いてある文字を読み取った。
「落し物ですよ」


次の話

Part204
top