[好奇心旺盛なK]

私の後輩の体験談です。
そいつを仮にKとします。Kはふだんから調子者で、ムードメーカー的な存在なのです
が、たまに少しだけ奇行が目立つ部分もあります。

例えば、いきなりKが2〜3日学校を休んだ時がありました。
久しぶりに学校に来たKに休んでいた間、何をしていたか聞くと「一人で四国一周し
てました。」と…。(私とKの地元は高知県です。)まあ、好奇心旺盛な行動力溢れ
る若者なのです。
そんなKから聞いた話です。
私は行ったことないのですが、四国のとある場所に「幽霊レストラン」と呼ばれる有
名な心霊スポットがあります。案の定そこにKは単身で乗り込んだそうです。
一人で車を走らせ着いた頃には暗くなりはじめていたそうで、さすがのKも 怖かった
と言っていました 。
「このままでは何かあった時に証拠が残らない」と思ったKは友達にテレビ電話をし
て、実況しながら探索を始めました。敷地内への入り口(門のようなもの)がまずあ
り、そこをさらに進むと建物への扉があるそうです。その扉が、横にスライドさせて
開けるタイプの扉(サザエさん家の玄関の扉を想像してください)だったそうです。

その扉が少しだけ開いていたそうなのですが、流石に1人での突入は無理だったらし
く、その建物の周りを探索することにしたそうです。テレビ電話をしながら不安や恐
怖をまぎらわして、探索をおこなったそうなのですが、結局何もなく少しがっかりと
いった感じで車に戻ろうと元来た道を戻り始めました。
玄関のあたりで、何か違和感を感じたらしく、見なくても良いのに玄関の方をを見て
しまい後悔。
明らかに扉がさっきよりも開いていたそうです。
とりあえず、その事をテレビ電話の相手に伝え、電話を切り、まっすぐ帰路に着いた
そうです。

という話をKから聞かされ、怖話好きな私はまた一つ話のネタが増えたなと、内心ニ
ヤニヤしておりました。

その話をKから聞いて1〜2カ月後、Kが「幽霊レストラン」にまた言ってきたと自慢げ
に話だしました。
今回はKとKの友達との2人での突撃でした。(私も連れてってほしかった)
まあ、前回同様とくに何もなかったそうで、心霊スポットという雰囲気を味わって、
満足して帰ろうとなったそうです。前回開いていた扉はちゃんとはじめから最後まで
閉まってました。

帰りの車中ではたわいもない話で盛り上がっていたそうです。
ふいにKの友達が何かに気がつきました。
車のフロントガラスに足跡がついていたそうです。
Kの友達は気味悪がり足跡を消そうと指でフロントガラスをこすりました。
足跡は簡単に消えたそうです。

なんで足跡は、車の内側についていたのでしょうか?

Kは今でも元気で、一緒にバンドやってます。
ちなみに今年の春先の話です。

Kの話はまだありますが、様子をうかがいつつ投下いたします。


次の話

Part203
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