[再現]
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14階で止まり、ドアが開く・・・
開いたドアから吹き抜けを見通す窓が見えた。
見えた瞬間、、、、何かが窓の外を上から下へ落ちていった。

ドアが閉まる。エレベーターが動く。
13階で止まる・・・ ドアが開く・・・

また見えた。何かが落ちていった。

12階・・・
ハッキリ見えた。暗いのに・・ハッキリと・・女性が落ちていったのが。


もうパニックになった。
途中の階のボタンなんか押していない。
でも毎階で停止してドアが開く。
ドアが開くたびに落ちていくのが見える・・・

あとはもう、目をつぶっていた。
もう何も見ないで2階まで降りて、すぐに職場の部屋へ逃げ込もう。
そう思って耐えていた。

しかし、気づいた。
5階のボタンも押してある!
5階で止まる・・・
5階は吹き抜けの底・・・
なにが見えるんだ・・・

見えるだけで済むのか・・・?

そして5階に着いた。
ドアが開く・・・ 
目をつぶっていることの方が恐ろしかった。
だから目は開けていた。

見えた。 見えましたよ。
それまでとは全く違うものが・・・
5階の窓。
深夜だから当然閉まっているはずの吹き抜けに面した窓。
その窓が大きく開いていた。

どういうわけか、窓の外の風景が5階には見えなかった。
もっと上の、、そう15階くらいの高さに感じた。

その窓枠に、こちらを向いて腰をかけている女性がいた。
普通に、、、生きている感じの女性。
でも、ありえない。

俺は硬直して見ていた。

ドアが閉まる・・・
その時、突然その女性の前に若いサラリーマン風の男がいるのに気づいた。

と・・・

その男が女性を突き落とした!

ドアが完全に閉まった。

なに・・あれ?

2階まで降りて、職場に戻って仮眠を取りました。
深く考えたくなかったので・・・

終わり。


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