[Aの事情]

その日以来 頻繁にAと遊ぶようになった Aは相変わらず学校に来なかったけどそんなことはどうでもよかった Aと一緒にいれる時間が幸せだった 多分その頃はA一色だったと思う 自然の流れで付き合うことになった
Aにとって俺が初めて付き合った男らしい。
確か一緒に新宿行ったときかな その日俺は学校サボってAと遊んでた 「あのさー今から俺の家こない?」Aはすぐに「いいよ」と答えてくれた はっきり言ってAとSEXしたいと思ってた
エロい気持ちももちろんあったが好きな人とSEXするのは自然な行為だと思ってた。俺の家につき部屋にAを招き入れる
たわいもない話を小一時間したあと俺はAの目をまっすぐ見つめキスしようとした Aは急に死人みたいな顔をしてキスを拒んできた もう本当に生気が失われた顔だった
「あっごめん...俺とは嫌?」「そんなんじゃないの 私の○○(俺)のこと大好き 」「なら...]「うん..」

それから俺たちは行為に移ったんだけど明らかにAの顔は生きた人間の顔じゃなかった 何よりショックだったのが彼女が処女じゃなかったこと 別に相手が処女かどうかにこだわりを持ってるわけじゃないけど彼女は俺が初めて付き合った男と言った
何で処女じゃない?エンコウとか?いろいろな悪い予感が頭を過ぎる 行為が終わった 普通のカップルなら円満で終わるはずのSEXが俺にとっては地獄のようだった 
Aどうやらそんな俺のことをさっしたらしく「ごめんね ○○に悪い気分にさせたね 帰るね ごめん」そういってはAは階段を下りていった 俺は送るよといって急いで後を追っていった 彼女はいない でも玄関に靴はある
どうやらトイレにいるらしい トイレから異様なうめき声と泣き声が聞こえる 「大丈夫か?」「ちょっと戻しちゃった」その頃から俺はあまりのショックで記憶がない
ショック覚めやらぬ次の日 俺は学校をサボり渋谷のハチ公前でボーっとしていた 何もかもが嫌になっていた そんなとき携帯がなるAからだった 

俺は無我夢中で通話ボタンを押す「もしもし!A?」帰ってきたのは男の声「おまえかぁあ なあ?お前本当に殺すぞ?なあ家に行くぞ??なぁあああ?Aはなぁ?俺のものなんだよ一生俺のものなんだよぁああああああああ」
男だとわかったがもの凄く甲高い声だった 若気の至りか俺も切れてしまい「お前何様?お前Aの何だんだよ?殺すだぁ??ふざけてんなカス 来るならコイヤ」電話が切れる
何がなんだかわからなくなりその日は家に帰った それからAのことを忘れようと努力し続けた 何日も何日もかけても忘れらなかったけどようやく落ちついてきたある日のこと
学校帰り 家の前に立つ男 線が細く顔は痩せこけているメガネ 首だけを曲げてこちらをずっと見てる そのとき俺はあの日の電話のことを思い出した あの男だ つかつかとメガネは俺の方に向かって歩いてくる 年にして40半ば
「お前 OOだな いいか今からお前を殺すからな ぜったwっささhづおい」何を言ったかよくわからないがメガネの右手には十得ナイフが光っていた 情けない話だが俺は完全にびびってしまいダッシュでその場から逃走
足にはそれなりに自信があったがその男は離されずについてくる この世の顔とは思えない形相で追ってくる 節々で何か言っているらしく声にならない声を上げている 手にはナイフ 圧倒的にこちらがフリだったが俺もただ闇雲に走ってるわけじゃなかった
俺の家の近くには交番がありメガネをうまく誘導するつもりだった 案の定メガネはまんまとひっかかった 途中で交番が目に入り引き返したが時すでに遅し 俺はすぐさま警察に報告 あえなくメガネは御用となった

その後の調べでメガネはA子の父親ということが判明 俺も何度も警察に呼ばれたが結構精神的にまいっていたので親と同伴で調べを受けた あらいざらい全部話した Aのこと 電話のこと
それからA子から電話などが何回かきたが怖くて出ることはなかった  メガネはAの父親であることは確かだ よほど娘が大切だったのだろう しかしメガネのAに対する愛情は明らかに異常だった 
Aとメガネはの親子関係がどういったものだったのかはわからない わかろうとも思いたくない これは俺にとって一生忘れられなう出来事です


次の話

Part197
top