[思い出深い家]

マニラであった不思議な体験

自分が実際に体験した不思議な出来事を、 出来るだけ詳しく、書きだしてみます。 少し長いですが、お付き合いいただければと思います。 まず、簡単な自己紹介から。 私は、現在39歳、仕事の関係でフィリピンのマニラに住んでおります。 
これからお話しする件は、2007年1月2日、
現地時間の午後三時ごろ起こりました。  
クリスマス休暇と元旦を日本で過ごした後、
1月2日の午後二時ごろに、フィリピンの家へ たどり着きました。
マニラの借家は2階建てでかなり広い家ですが、
一通り家の掃除等をして、 1階の書斎にて、
たまっていたメール等をチェックしておりました。 
当時、妻は2階でシャワーを浴びておりました。 

何分か経つた所で、書斎の横の台所から、
人が歩いているような物音がしました。 
ちょうど、女性がハイヒールの靴で、床を歩いているような音です。 
妻は2階にいると思っていたので不思議に思ったのですが一応、
妻の名を呼んでみましたが、返答はありません。
東京からのフライトは4時間程ですので、疲れているのかと思い、
気にも留めずにいました。 そしたら、何分か後に、又、
コツコツという同じ靴の音が聞こえてまいりました。 
妻の名を再び呼んでも、何も返答はありません。 

そして、3回目の音が聞こえてきたときに、
これは泥棒(マニラでは多い)だと思い、
意を決してキッチンに向かいました。 
ドア越しに隠れ、いち・にの・さんで台所に入ってみると
・・・・・何も変わった様子は、ありません。 
誰もいないし物音もしません。 
アーやっぱり時差ぼけだと勝手に思い込み、
その日はそれで終わりました。 

さて、2007年1月4日木曜日(つまり音を聞いた2日後)の晩に、
妻とダイニングで夕食をとっていると、妻の携帯がなりました。 
電話の主は、マニラで世話になっている、
不動産屋のスタンリーさんです。 

何分か経つた所で、書斎の横の台所から、
人が歩いているような物音がしました。 
ちょうど、女性がハイヒールの靴で、床を歩いているような音です。 
妻は2階にいると思っていたので不思議に思ったのですが一応、
妻の名を呼んでみましたが、返答はありません。
東京からのフライトは4時間程ですので、疲れているのかと思い、
気にも留めずにいました。 そしたら、何分か後に、又、
コツコツという同じ靴の音が聞こえてまいりました。 
妻の名を再び呼んでも、何も返答はありません。 

電話で話している妻の顔色が変わってきたのが
横にいてすぐわかりました。 
電話が切れた後、妻が言うところによると、
借家の大家(女性)が1月2日の午後3時ごろ
癌で亡くなったというのです。  
その話を聴いた瞬間、僕の体には、今まで体験したことのないような、
鳥肌が立ったことを、今でも覚えております。 
そうです。台所で、ハイヒールの音を聞いた日時・時刻と、
大家が亡くなったときがぴったり一致するのです。 
この話にはさらに続きがあります。 
私のようなマニラ在住の海外駐在員は、
比較的簡単に、 住み込みのメイドと運転手を雇えます。 
1月3日午後に、運転手が家の中で女性の影を
見たというのです。 彼らがその話を切り出すまで、
私が、台所で音を聞いたこと、そして、大家が死んだことは、
一切話をしていませんでした。 その話を聞いたとき再び、
背筋が凍りつきました。

あとで、わかった事ですが、私が住んでいた家は、
亡くなった大家が最初に立てた家で、3人の子供を育てた
思い出深い家だったそうです。
 

以上。


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