[白蛇]

多分、超長文&駄文になるかもだけど、ワタシが聞いた中で1番怖い話。
子供の頃、ママンに聞いたんだけど、もしかすると現在も進行中。

ある日ワタシの祖母が朝から畑仕事をしていると、隣家の倉庫から
「お母さーーんっつ!!」って、ソコの家の長男Aが叫び声が聞こえた。
祖母は「何事か?」と、その倉庫へ行ってみると、隣家のオバアさんBが首を吊っていて
Aが呆然としていた。「コレは大変だ。」と思った祖母は
「ウチの息子(ワタシの伯父)呼んで来るわ。」とAに言い残して呼びに行った。
伯父が駆け付けると、Aは既に必死になって自分の母であるBを下ろそうとしていたので手伝った。

ママンは「Bさん『今年の農作物のデキが悪い』ってノイローゼだったみたい…。」と言って
「でも、あそこのウチはオカシいのよ。」と付け足した。

コトの発端は『白い蛇』だった。

まだママンが子供の頃、実家に住んで居た時、隣家の軒下に白い蛇が住み着いた。
蛇を気味悪がった、隣家の当主Cが捕まえて畑に捨ててきた。
しかし翌日、蛇はまた隣家の軒下に戻ってきた。
余計に気味が悪くなったCは、蛇を更に遠くに捨てに行った。
でも翌日になるとまた戻ってくる。何日かそんなコトを繰り返したという。
その中には、朝に捨てに行って、Cが畑仕事を終えて帰宅すると、Cより先に蛇が戻ってたこともあったらしい。

さすがに腹が立ったCは、蛇を捕まえ、蚊まで首を切って殺してしまった。
それから数日もしない内に、Cは原因不明の病に侵された。
高熱を出して、のた打ち回りながら、あげく亡くなってしまった。

さすがにC家では「コレはタダ事ならぬ。」と、祈祷師を呼んで視て貰った。
結果、やはり「蛇に祟られています。これから四足の動物の肉を食べてはなりません。」と言われた。

実際に祈祷師の言う通りにしていたのかは、ママンも知らなかった。
そしてしばらく経った後、ママンの2つ上くらいの長女Dが、受験の事で悩み始めた。
Dは高校に進学したかったが、当時は田舎で女子が高校にまで行くのは稀な上に
Cが亡くなって働き手が薄く、C家は無理してDを進学させる余裕が無かった。
Dは結局進学を断念しなければならなかった。
Dは塞ぎがちになり、当時のママンの目にもDがどんどんオカシくなっていったのが判ったという。
Dは「進学したいのう〜、進学したいよう〜。」と、泣きながらママンに言ってたって。
そしてとうとうノイローゼになったDは、自宅の屋根裏の軒で首を吊った。

またしばらく時が過ぎ、次女のEがお嫁にいった。
嫁いだ先でなにがあったのかは、ママンは知らないと言う。
でも嫁いで1年もしない内に、Eは飛び降り自殺したと、ママンは聞かされた。
だけどママンは言った。「本当は『首吊り自殺』だったのよ。同じ家の者が同じ死に方したんじゃ
田舎では体裁が悪かったのよ。だから『飛び降り』ってコトにしたって。」

続く