[めくる男]

高校の時、部活の帰りにスーパーに寄ったんです。時期的に冬で
体育着・ジャージの上にコート着てました。買い物終わらせて、
寒いから早く帰ろうと思って自転車に乗ろうとしたときに、おでこの広い
七三分けで眼鏡かけた背の高いおじさんに呼び止められたんです
(A=おじさん、B=自分です)
A「だめだよ君、シャツはズボンの中に入れないと。それより
きみやせてるねー、生まれたとき何`あったの?」
B「・・・え?あ・・・おぼえてないです。」
A「そう」
そういっておじさんが自分の近くまで寄ってきてしゃがみ込んだんですよ
A「んー、やっぱり痩せてるねぇ」
そのおじさん、コートと体育着をいっぺんにめくったんですよ。 

頭の中が真っ白になるとか、そういうことはなかったんです。
とりあえず普通にやばい人だなって思って、自分のおへそながめてるおじさんに
B「あの、急いでるんで失礼してもいいですか」
A「うん、あ、そう」
という短いやりとりを終えて、早くその場を去りたいなぁと思いながら
普通の速度で、そのおじさんが見えなくなるまで自転車こいだ後、
生まれて初めて足が震えました。もう尋常じゃないほどに震えました。
ほんとうに怖かったです。

ちなみにコート来てても痩せてるとわかるほど痩せてる自分は男です
後日談ですが、その話を知人に聞かせたところ、割と有名な人みたいでした


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