[車を追いかけるモノ]

僕が小学3年か4年の時の話
家は結構山の中にあるから通学路も山道
その途中に池があって、奥のほうに石でできた鳥居みたいなものがあった
なんだろう?とは思ってたけど、特に気にしてはなかった
その頃僕と2個上の兄は少年野球に入っていて、夏は8時くらいまで練習していた
迎えにはじいちゃんがトラックで来てくれていて、荷台に2人でよく乗っていた
ある日、いつものように荷台に乗って帰宅していると、池の前の道でなにかが車を追いかけてきた
白い煙みたいなもので、人の形をしていた
スローモーションで人が走っているように見えた
車のほうが速かったので、どんどん離れていって見えなくなった
兄も見えたみたいで、一緒にユーレーだ!とはしゃいでいたが、あれに追いつかれていたらどうなったんだろうと今思うとゾッとする


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