[思い出のY君]

子供の頃よく遊んだY君。
家が近所だった事もあり、またY君以外に同年代の子供が居なかった事もあってほとんど毎日一緒に遊んでいた。
二人でよく砂場で山を作って遊んだのは今でも覚えている

家にもよく遊びに来た。当時、写真にハマっていた父はよく私達を撮影した。

Y君とは幼稚園は一緒じゃなかった。
幼稚園にあがると幼稚園の友達と遊ぶことが増え、Y君とは遊ばなくなった

幼稚園にあがってY君とあまり遊ばなくなったある日
不思議な体験をしたのを覚えている

久しぶりにY君と遊ぼうと思いY君の家に行くと
そこにはボロボロの廃屋がガランと佇んでいるだけだった

Y君はどこに行ったのだろうかとも思ったが、それよりもガランとした廃屋の雰囲気に恐怖を感じ家に逃げ帰り

その後、Y君と遊ぶことはなかった
高校の頃、ふとY君の事を思い出した。あの廃屋の事も気になり母に尋ねてみた
私「横浜に住んでた時さー、近所にY君っていたでしょ。よくウチに遊びに来た」
母「ん?小柄ですばしっこいサッカーが得意な?」

私「違う、そいつはKだろ、そうじゃなくて幼稚園にあがる前によく遊んでいたY君だよ

母「え?Y?し、知らないわねー
忘れちゃったわよ」

母との会話に違和感を感じた私はアルバムを漁りだした

確か写真にハマっていた父が家に遊びに来ていたY君を写真に撮ったはずだ

しかしアルバムのどこを探しても映っているのは私一人

どこにもY君の写真は無かった

〜後日談〜
私が見た廃屋は実在した。記憶を頼りにもう一度大学生になってから友人と廃屋を訪ねたのだ。

気になったのは庭に放置された三輪車。確かに子供がこの家に住んでいた証拠だ
ここで何があったのか。どうして廃屋のまま放置されていたのか

近所のオバサンが井戸端会議をしているので聞いてみた

「あなたたち週何回セックスしていますか?
旦那はあなた方みたいな婆でも勃起しますか?」


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