[お受験]
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案内の女の人みたいなのに誘導されると他の親子もいて椅子に
座っていました。私たちはその隣に座ります。親子の表情は穏やか
でした。悪い意味じゃないんですが、まるで天皇家の人たちのような
笑顔で。その笑顔と母の表情が随分対照的だった・・
その親子は男の人に呼ばれると白いドアの中にペコペコしながら
入ってった。しばらくすると出てきて、私たちにもにっこり笑って出て
いくと今度は私たちが呼ばれたらしく母に促されながら白いドアの
中に入っていきました。

男の人たちが3人いた。風貌はあまり覚えていないけど表情は
覚えてます。左の人は無表情で、真ん中の人はまたにっこりしてる、
右の人は私たちのことを睨んでました。隣になぜかテレビがあった。
母と面接官のやりとりは興味が特になかったのであんまり覚えて
ませんので私と面接官のやりとりをかきます
面接官「お名前は?」
私「○○です」
面「どこにすんでますか?」
私「□□です」
面「今日のお天気はどうでしたか?」
私「(あ、さっきと同じ)ちょっと・・」
ここで母に訂正されたのを思い出した、でもちょっと・・って
言っちゃった・・とあせってすぐに「少し雨が降ってる・・」
母の表情は見たくなかった。

この後面接官が変なこと聞いてきた
面「○○さんは踊れますか?」
私「・・?」なんとなく、踊れないと答えちゃいけない気がして
「お・・踊れます」 面「そうですか、踊れるんですねえ^^」
無表情の面接官がテレビのスイッチをつけてなんかのビデオを
再生したっぽい・・ テレビの画面にはまるでNH●の体操みたいに
女の人が3人いて、変な動きをしてました。今思うとあのバレエの
ボレロっぽい動きが、もっと激しくなってるような感じ・・
一番おかしかったのは体をぐにゃぐや揺り動かしてる動き、変なの。
なんと面接官は「じゃあ○○さん、この女の人たちの動きと
同じ動きをしてください。」と言ったんです!さすがにびっくり
しましたが、踊れるとか言っちゃったし、顔は見てないけど、母が
見てる・・ 「はい」と言って立ち、私は体を振り回しながら
一心不乱にその女の人達に合わせて踊ろうとしたけど、
なんせ3・4歳じゃあ全然おいつかないし・・あせりました。
それなのに、酷かった、無表情の男の人はフアハハといった
感じで笑ってました。幼心にも恥ずかしさで傷つきました・・

5分ほど踊らされてからまた座ると次にテレビの画面に
ぼっさぼっさの髪と大きい目の男の人が映りました。
その画面の中の男の人はただの写真かと思うほど30秒ほど
だまりこくっていたかと思ったら急に意味不明な言葉を発した。
「アイウギャオガー!ウエウガオラー!」みたいな?
そしてまただまりこくった。そしたら面接官たちが私の顔を
一斉に見てきました、何かを求めてる・・もしかしてあの画面
の男の人は私に質問してたの?でもなんていったか
わかんないよ・・どうしよう・・と困ったので、ちょっと母に助けを
求めようと母の顔を振り向いた。
母は・・キリッと面接官たちに顔を向けていたけど目が私を
見ていて、睨みつけていて「早く!答えな!」感がジワジワと
伝わってきた。私は泣きそうでした、大人4人が何かを自分に
求めているけど答えられない、怖い!なんなのかわかんない!
画面の中の男の人も私のことを凝視していました、また
写真かと思ったら口をモゴモゴさせていたので写真では
なかったみたい・・とまあそんなことはどうでもいいですね。
やっとこさで口をあけたんですが「あ・・・・」と言う事しか
できませんでした。面接官達はフッとこっちを見るのをやめ、
ジーッと私を睨んでいた面接官が椅子のしたからビンを
とりだして私に近づいてきました。母のため息が隣で聞こえたきがしました

続く