[奴からのメール]

これから書く事は俺が実際体験した事であり
多少の誇大表現含まれるかもしれないがが事実だ。信じてくれ。


俺はその日も2chで情報収集しつつ厨房を叩いたり
糞スレを立てたりと自宅警備員としての職務を全うしていた。

♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪〜♪♪〜

部屋に突如音楽が流れ始める。
その時は目覚ましアラームだと思い手を伸ばしたところでふと気付いた。
目覚ましアラームに設定していたのはカノンだった筈だ。
第九はたしかメール着信に設定にしていた気がする……。

ぞくりと鳥肌が立った。
メールが着信する訳無いのだ、この携帯は。

♪〜
第九は中途半端なところで切れ
後は着信を告げるランプが規則的に点灯するだけ。

俺は自分の足元を見た。
そこには今年の春に機種変した新しい携帯が転がっている。
メールの着信を知らせるランプが点滅するのは前の携帯(V603T)、
もちろんとっくに解約しており電波など受信する訳がないのだ。
(おいおい勘弁してくれよ、洒落にならねーよ!)

勘違いであって欲しいと僅かな願いを込めてサブ液晶画面を覗き込む、
無常にもそこには紙飛行機が表示されていた。
もう泣きそうだった。マジで。

でも数分経つと少しは気分も落ち着いたし腹も据わった。
(携帯を目覚まし兼エロ画像倉庫兼エロ動画倉庫にしているからか?)
(死者からのメール? ドンと来い!)
(死者よか生者のほうが強いんじゃ! 祟りたきゃ祟れ!)


俺はそれでも震える手でゆっくりとV603Tを開いた。

メールの差出人は




              くーまん。

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