[女とおっさん]

オレが中学生の頃の話
当時、オレは毎晩の様に金縛りにあってた
大体 23〜2時くらいの間で
経験した事ある人なら分かると思うが、金縛りになる直前に上手く言えないが前触れってあるんだよ
体が少しぽわんってする
それに気づいて体を動かすと金縛りを回避できたりするんだ
でも 眠いから、またぽわんが来てもそのうち体を動かさす金縛りにかかってしまう
金縛り中はやっぱり目だけ動くがオレは目を開けない
でも毎晩の様に金縛りにかかってると次第に左手が微かに動かせる様になってきたんよ
んで ある日の金縛りでオレは意味もなく動かせる左手で壁を叩いてみた
最初の一発目を叩こうとした瞬間に「パシッ」
左手を何かが掴んだ

つい目を開いてしまった 目線は自然に自分の左手へ行く
……優しく笑っている…女の子の顏…だけ
その女の子の口がオレの左手をくわえてる
まるで愛しい恋人を見つめる様な顏で目線の先はオレ
「ぐに」…急にオレの腹に重さを感じた
目線を腹にやると中年の男が乗っかっている
そして男はオレの耳元まで来てこう言った
「来て来て心配 来なきゃ良いのに 見て見て山も 探さな良かった」
すると男は消え 左手の女の子もいつの間にか消えていた が
耳元にいた 「来た来た 夜更け 寝れず起きてた 見た見た 町の子 また遊ぼ」
そして消えた…

金縛りが解け 冷や汗びっしょりかいていた
その後も何度か二人は遊びに来たよ


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