[変わった子]
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それでみんながその視線の方を見ると、すりガラスの窓越しにNの顔がはっきりとこっちを睨みつけていたんです。
すりガラスなのでこちらからはっきり見えてもあっちからはだいぶ見づらいはずなのに…。

この時点で私は「N、超こええ…」と思いました。笑い事じゃないはずなのにこのことを笑いながら言うAが少しこわいwwのーてんきすぎ。


そして卒業した後もAはNと会ってたそうです。(Aよ…)AはクリスチャンなのでNを教会にも連れてったりしてたそうです。
それで教会が始まる前に個人用のロッカーのような連絡簿をいれたりするような箱になにか手紙が入っていたんですって。
そして教会が始まったなかその手紙をあけて読んで見ると


『死 ん で し ま え !よくもあのとき家に来て言いやがったな!お前なんか死ね死ね市ね市ね氏ね…』


と書かれてたそうです…。あーこわ…送り主は多分、いや絶対N。

Aは「ウチあのとき行ってないのに勘違いされたんよなぁ〜」と平気そうに言いました。もっと焦れ。
それからAは二回ほど引越ししたりしてるうちにNとは疎遠になってったそうです。
それなのに、またNから『不幸の手紙』が届いたのです。もう私にはなんのこっちゃかわかりませんでした。
なぜそこまで『不幸の手紙』にこだわり続けるのNさん。

しかもAだけではなく高校のときのあのメンバーにも手紙を送っていたそうです。
そして変なことに皆のあて先の住所がめちゃくちゃ。皆郵便番号が電話番号だったり、住所が皆『T島バス事務所前』なのです。
でも私は不思議でした。なんでそんなでたらめな住所で皆に手紙が届いとるのかと。
当時のメンバー、つまり手紙を送られた本人達は大笑いしたらしい。「勝手に住所T島バス事務所前にされとるーww」とかって。
それからAには手紙以外にも、匿名で(もはや言わずもがな)よく高価なものが送られてきたそうです、デジカメとかまぁ、本とか色々。
それで最後に手紙がきてつらつらと今までの恨み言が書いてあって、でもあなたは違うからみたいなあとに”さようなら”って。


”これだけ書けば私が誰だかわかるでしょ?”で終わったらしい。


今、Nがどうしてるかも生きてるかもわからないが、なんだか悲しい人だと、Nが恐いながらもそう思いました。


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