[深夜勤務]

我が友人の話(長いぜ)

霊感とかそんなのは特に無さそうな奴なんだが
そいつが就職した会社で妙な出来事があったらしい

そいつの職場は地元ではそれなりに大手の金属加工工場で
忙しいときは深夜まで作業しなきゃならんこともあるらしい
んで、最後に帰る人は機械の電源が落ちているかとか
倉庫の電気が消えているかをチェックして帰らなきゃならんわけだな


その日は作業が滅茶苦茶多い日で、
友人は午後二時まで作業してたらしい
最終的に職場に残ってたのは友人とそいつの同期の二人だけで
先輩は帰る前のチェックを任せてさっさと帰っちまった
仕方がないから二人で分担して帰る前のチェックをすることにしたそうだ

友人が作業場の機械の電源が落ちているか確認して
同僚が倉庫の電気を消しに行った
んで、友人は全部の機械を落としたのを確認した後、
同僚が戻ってくるのを待ってたのよ

暫くしたら同僚が帰ってきたけど、やたらビクビクしてる
何かあったのかって聞いたら、倉庫の電気を消したのに勝手に点いてたって言う

倉庫の搬入口(?)みたいな所があって、
搬入用シャッターとその隣にドア、ドアの隣に照明のスイッチ
んで、それが宇宙船のエアロックみたいに四重になってるのな。

同僚はまず一番外側のシャッターを閉めて、
電気を消してドアから出て鍵をかける。
2番目、3番目も同じように閉めていったんだけど、
4番目のシャッターを閉めて、ドアから出て鍵をかけようとした時に
最初に閉めたシャッターの所の電気がついてることに気がついたらしい。

続く