[父親は誰?]

知人の話しをひとつ。読書好きなヤツなんで元ネタがあるかも…。

その人の実家は田舎なんですけど、故郷にイヤな思い出が多いそうで、
さっさと都会に出てきて旦那と知り合って結婚。そんで子育てに忙しい毎日
をおくっていた頃の事。

田舎時代の幼馴染から久しぶりに連絡があったそうです。
なんでも彼女は「超美人」「性格良し」なのですが、何故か男運が悪い。
そんな彼女だったんですが、とうとう理想の男性が現れたとの報告。
「へーどんな風に知り合ったの?」
「何の仕事してるひと?」
とかいろいろ彼の情報について聞いたのだけど、どーも話がおかしい。
「彼」の具体的な人間像っていうか、現実味が見えてこないのだ。
幼馴染の言うには、なんでも彼は、
「就寝時になると寝室に現れる」
「フッと現れてフッっと消える」
「美男子で本当に理想の相手だ」
(…こりゃ妄想だ!なんか精神的にヤヴァい状況にあるな!)って思ったんだって。
とりあえず調子を合わせて「よかったね〜」と言っておいたそうだ。
心配だったけど、こっちも乳呑児かかえて忙しいからあまり相手にできなかった
ようで、そのままにしちゃったんだって。
そうこうしてたらまた幼馴染から電話。
「私…とうとう彼の子供を妊娠しちゃったみたい…。どうしよう…。」
(妄想もココまで来たか!!!!)そう思った彼女は
「いい?まず本当に妊娠してるかどうかをはっきりさせる事が重要だからね?
とりあえず病院にいこう?できだけ大きな病院がいいな。そこに検査にいきな!」
とアドバイスしたんだって。
「できるだけ大きな病院」と言ったのは策略があって、大きい病院なら間違いなく
「精神科」があるとおもったからなんだってww。
そんなやりとりから数日。連絡があるかと思ってたが全くない日々。
(大丈夫なのかな…?)と心配してた頃、例の幼馴染の母親から不意に電話が。

「○○ちゃん、ゴメンね…。ウチの娘が迷惑かけたみたいで。」
「えーーーおばちゃん、アレから××ちゃんどうなったんですか〜?」

などと、いろいろ話を伺ったトロコ、いろいろな事実が見えたきた。

まず、幼馴染の妊娠は「想像妊娠」なんかじゃなくて、本当に「妊娠」してた。
では誰の子か?という事になると

「実の父親の子供」だったそうだ。

そう…夜な夜な彼女の寝室に訪れていたのは実の父親だったのだ。
幼馴染としては、自分が「実の親に毎晩抱かれている現実」を受け入れる事が
どうしてもできなかったのだ。
だからこそ、実の父を理想の男性像に置き換える事によって精神の均衡を、
なんとか保っていたという事だ。
そんなこんなで幼馴染は精神治療。事実が発覚して両親は離婚だそうで。

ここまで話を聞いて俺が「マァジっすか〜?ネタっぽすぎるですよ〜?」
って言ったらその人が
「○○県××市△△町のなんらた番地、◎◎◎◎(超フルネーム)!!
 …まだ疑います??」
って言われた。

…信じてもいいかな?


次の話

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