[信じるようになった出来事]

小学生の頃、修学旅行で霊感が強いやつと同じ班になった時に信じられない体験をしたよ。
そいつ、物凄く頭が良いのだけれど普段から行動や発言が奇妙でみんな気味悪がって、親しい友達もいなかったと思う。
旅行先では夜中に飛び起きて、暗闇を指差しそこに霊がいるとか言って突然ブツブツお経を唱えたり
突然姿を消したと思うと、誰もいない真っ暗の廊下を俯きながら行ったり来たりしていたりとにかくヤバイやつだった。
最終日の前夜も突然夜中に起きたとおもえば今度は外の真っ暗闇に向かって無言で写真を撮りだす始末。
どうしたの?って訊くと、今そこに霊が集まっている、と。おれらは呆れてそのまま眠りについた。
修学旅行から戻ってしばらくして、例の少年が現像した写真を持ってきた。
その写真観てみんな顔が青ざめたよ。
一枚目の写真は、部屋の障子の裏側に包丁のような物を持った老婆らしき人影がくっきり写っているし
2枚目は部屋の照明に人の顔が大量に張り付いている。
俺自身は霊感などまったくないのだけれど、あの時以来霊の存在は信じるようになった。
もう十数年昔の話だが、今も書きながら思い出して鳥肌が起ってるよ・・


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