[検問]
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「あの警官、ふ、普通じゃない・・・。こっ、この世の人とじゃない・・・。」
C子がしきりになだめています。そうするとAが
「えっ、何?、普通じゃないって、そしたら幽霊ということか」
と言いながら、いたずらそうに笑いました。

いよいよ2台目の検問が終わり、いよいよ私たちの番になりました。警官は笑顔で、
「どうもすいません。近くでひき逃げ事件がありまして、只今検問をしてる所なん
ですけど、何か不信な車を見かけたりしませんでしたか?」
Aは、自分たちはキャンプに行く途中で、特に変わった車等は見かけていないと
言うことを説明しました。その間、B子は押し黙ったまま震えています。
「そうですか、ご協力ありがとうございました。」と警官が言い、私たちの検問が
終わりました。そして、車を発進させようとサイドブレーキを戻しながら、
別れ際にAが「成仏せえよ。」と警官に言いました。そうすると警官が、ニッタリ
笑いながら消えていきました。

その後、キャンプ場の近所の人に聞いた所、昔そのトンネルで、検問中に警官が、
ひき逃げに遭い亡くなったいるそうで、夜な夜なそのトンネルに出没し、自分を
ひき逃げた犯人を探しているそうです。

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