[鳥肌の正体]

昔、私が住んでいたアパートの話です。

そこのアパートは全部で4世帯が住める建物でした。
築30年位なのかな?リフォームはしてあったけど
壁は砂壁だし春には蟻が行列作るし、どうにも古さを隠しきれないそんなアパートでした。

私が住んでいたのは2階の401号室です。
下の部屋が101号室。その向かいが202号室。私の部屋の向かいが301号室でした。
元々彼氏が住んでいて、そこに同棲→結婚という形で
住み始めたのですが、住んでみるとどうも???な現象が多かったです。

最初の出来事は、酔っ払って帰ってきた旦那が誰もいない窓辺を指差して
「そこに居る男は誰だ!!早く追い出せ!!!!」
と叫びそのままベットに向かって気絶するように眠ったのです。
取り残された私は、怖くて旦那を揺さぶり起こそうとするのですが
何の反応もなくすやすやと眠っています。
その夜は、テレビを付けたまま別の部屋でソファーで寝ました。
次の日に旦那に昨晩のことを聞いても覚えていないとのことです。
まあ、酔っ払っていたのだろうなと深く考えませんでした。

数日たって、友人が遊びに来た時のことです。
アパートに入る最初のドアを開けた瞬間、私を含め全員に(3人居ました)一斉に鳥肌がたったのです。
皆で顔を見合わせて取りあえず落ち着こうと外に出ました。
10m位建物から離れてふと振り返ると赤いワンピース(ちびまるこちゃんみたいな)
を来た4歳位の女の子が建アパートから出て行くのが見えました。
そのアパートに子供は住んでいません。少し霊感があるという友人に
そのことを告げると「さっきの鳥肌の正体だね(-_-;)」と。
出ていったからと安心して部屋に入ったのですが、その友人が言うには
「どうも霊の通り道みたいだよ。あんまり酷いようなら引っ越した方が良いかも。」と。
確かに金縛りによく遭うようになっていたのですが、「疲れてるんだな。」位にしか思っていませんでした。
私のその、あんまり気にしない(怖がらない)とこが、霊の影響をあまり受けずに済んだ理由だったようです。

霊の影響をまともに受けていた(と思われる)のが、他の部屋の住人でした。
しかも、向かいの303号室はとくに酷く、
皆さんあまり長く住むことは無かったのですが、本当に怖かったです。
続く