[監禁]
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その部屋のある廊下まで来ると、まだほどかれてない左右に張られた紐があった。
友達が、「誰かいますかぁ〜」と叫ぶが反応はない。
すぐに紐を切ってドアを開けたが、中には誰もいなかった。
友達は「本物見たな。」とか「よかったな犯罪者にならなくて」
とか言ったけど、俺はもう1秒でもそこにいたくなかった。
それを察してくれて、俺の隠れていた部屋だけ見て帰ることにした。

俺のいた部屋は窓が開け放たれていて、ドアを開けたとたんに風が吹いてきて
みんな一瞬ビビッたけど、特に変なものも無く
「まぁ、貴重な体験だったなと」俺は笑われながら車に戻った。

帰りの車の中で、友達の一人が変なことを聞いてきた。
「おい、腕がドアの隙間から出てたのってどっちの部屋だった?」
俺、それ聞いて、ビクっとした。閉めた部屋だと思ってたけどあんま覚えてない。
でも、俺、ひそんでいた部屋の窓開けた覚えは無い。
でも、反射して映った人影見えていた。
友達は俺が返事する前に言った。
「反射してたんじゃないんじゃないか?そのとき窓の外にいる何かを見たんじゃねーの」
「お前が向かいのドアを閉めたときずっと後ろにいたんじゃねーの、
お前がいた部屋のドアノブで紐を固定して、、よかったな」

死ぬほど怖かった。この日から霊を信じるようになった。
もう見たくないけど。

終わり


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