[廃墟の窓辺]

それは戦前から立っていた半壊した戦前としてはモダンなコンクリートでできたアパートだった
廃墟マニアの俺にはあまりにも魅力的な建造物、時を忘れて細部まで観察し写真に収めていた
そこに着いたのは17:00頃だったのであっというまに薄暗くなってきた、季節は夏。
だが俺は帰らない夜の月明かりに照らされる廃墟が昼間のソレ以上に好きだからだ。
最後に外観を撮影しようとシャッターを押す
が、シャッターが切れない、夢中になって感じていなかった恐怖に襲われる。
無理やり撮ろうとしてシャッターを連打していたとき
いきなり自分に一番近い位置にある部屋のつくはずのない電気がつき、ボロボロのカーテン越しに人影がうつりこんだ!
声も出せず車の通りのある車道へ猛ダッシュ。
だがそんなときに限って車が一台も走ってない!発狂しそうになりながら駅まで走り続けた・・。

そんな経験をね、去年しました・・・・


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