[超スーパーボール]

私が小学校5年生の頃の話です、ある晩テレビで心霊番組をやっていました。
その番組の内容はほとんど忘れてしまいましたがめちゃくちゃ怖い心霊写真を紹介していました、
それは川で遊ぶ子供の写真でよくみると緑と黒の色をした丸い物体が川に浮いていて、解説によるとそれは
川で溺死した人の顔だと言うのです。
次の日学校ではクラスメイトがその話題で盛り上がっていました、あれはトリックだと言う奴もいれば
番組を思い出して泣き出す女子もいました。その日の放課後私と友人KとS、あと他のクラスメイト3人が
教室に残ってまだ例の番組の話で盛り上がっていました、しばらくしていつのまにか怪談話
大会になっていましました、ふと外を見ると薄暗く運動部の連中もみんな帰っていて学校の周辺は
静まりかえっていました、私は本格的に怖くなってきました。
それでも他の連中は盛り上がっていて「帰ろう」と言える雰囲気ではありませんでした。
「早く帰りたい」そう思ってると、私と同じように怖い話にうんざりしていたKがスーパーボールで遊んでいました。
私は気を紛らわせるためにKとスーパーボールでキャッチボールをしました、ところが妙なことにKの投げるボールが
どんどん早くなっていくのです、私「もう少し手加減にしろよ」K「え?普通に投げてるよ」と言った瞬間猛スピードで
なげてきました、私は思わずよけてしまいました、ボールは壁に跳ね返ると信じられないことにもっと早いスピードで飛び
まわりました、あっちこっちに飛び回るボールをみて私とKは呆然としました、異常事態に気づいたSも「何かやばいぞ逃げよう!」
といいましたがボールがあっちこっちに飛び回るためうかつに動けません、みんな机の下にもぐりこみました、しばらくすると
ボールの跳ねる音がしなくなりました、姿もみえません、私たちは大急ぎで学校からでました。
そして次の日例のスーパーボールを探しましたが見つかりませんでした、それ以来私はスーパーボールが怖くて触れません。


次の話

Part129menu
top